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【ハンターハンター】ツェズゲラはビスケのことを知らなかったのか?

 

ビスケことビスケット=クルーガーは星を2つ持つダブルハンターです。プロハンターの中でもさらに上級のハンターであり、実年齢57歳、念を習得して40年が経つことからハンター歴もかなり長いと思われます。選挙編でも上位に食い込んでいましたので、ビスケはハンター協会内でもかなり有名なのでしょう。

 

そんなビスケですが、グリードアイランドに入る資格を得るためにツェズゲラの審査を受けていました。しかしツェズゲラもハンター協会に属するプロハンターであり、シングルハンターというかなり活躍している優秀なハンターです。それでも、自分より格上のハンターであるビスケを審査していましたし、ゲーム内でも特段ビスケに対して特別評価しているような描写はありませんでした。

ということは

ツェズゲラはビスケのことを知らなかった

のかもしれません。今回はその点について考えていこうと思います。

 

 

 

ツェズゲラとは?

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(引用:HUNTER×HUNTER 13巻103P/冨樫義博)

グリードアイランドクリアのために大富豪バッテラ氏に雇われたハンターです。お金稼ぎを目的として活動していると思われる「マネーハンター」の肩書きを持っています。

はじめはゴンとキルアの未熟さを揶揄するような口ぶりをした嫌な奴という印象でしたが、実はゴンとキルアの可能性を見抜き、ゲーム内では実際に2人の強さを認めるような、かなりいいおっさんでした。

関連記事:【ハンターハンター】ツェズゲラさんのような「良いおっさん」になりたい!! - 私の名前はジロギン。

ゴンとキルアの潜在能力こそ見抜いたツェズゲラさんでしたが、ダブルハンターで実力、実績もあるビスケのことは何も把握していなかったのでしょうか?

 

 

専門が異なる

先述の通りツェズゲラは「マネーハンター」であり、お金を稼ぐことが目的のハンターです。グリードアイランドクリアの目的も、バッテラが提示したクリア報酬500億でした。お金に目がないハンターのように思われますが、ハンターも生活費を稼がなければやっていけませんので仕方ないですね。むしろ低クオリティな仕事をして高額な請求をする詐欺まがいのハンターより「お金集め専門のハンターです」なんて名乗っているのは潔いかも。

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(引用:HUNTER×HUNTER 13巻151P/冨樫義博)

一方でビスケは「ストーンハンター」であり、珍しい石や宝石を集めることを目的としているハンターです。もちろんビスケも宝石などを手に入れて、それを売却したり、そもそも宝石を探す依頼を受けること自体でお金を稼いでいると思います。しかし、ただお金が欲しいのであればグリードアイランドでも、バッテラの報酬のことだけを最優先にすればよかったと思います。が、ビスケの目的はあくまで「ブループラネット」というグリードアイランド内にしか存在しない宝石でした。このことからもビスケはお金というよりは希少な宝石を集めることに重きを置いていると思われます。

ツェズゲラとビスケはハンターとしての活動の目的が異なるので、これまで一緒に仕事をしたことはおろか接点を持ったことすらない可能性があります。そのためツェズゲラは審査を受けに来たビスケが有名なハンターだとは気がつかなかったのかもしれません。例えると、地質学の権威である人が、有名な漫画の作者を知らないみたいな、そんな感じです。

 

 

ビスケは嘘つき

ビスケは嘘で塗り固められたキャラクターでもあります。見た目はゴンと同い年くらいですが、実は57歳のおばさお姉さんです。体格も幼児体型っぽいですが、真の肉体は殴った相手を大抵一発で殺してしまうほどパワフルな体をしています。また、初対面の相手にはまるで自分がか弱い女の子のように猫をかぶって接触します。こんな感じで、ビスケは嘘つきです(変化系ですので)。

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(引用:HUNTER×HUNTER 14巻108P/冨樫義博)

これら以外にもビスケは経歴詐称などを数多く行っていそうです。ハンターハンターの世界では仲間内でも能力の全容は明かさないような風潮がありますので、ビスケの場合は本当の情報を知っている人間はハンター協会内でもわずかなのではないでしょうか?(ビスケの真の姿はゴンも知りませんし、謎が多いがゆえにビスケは長い間独り身なのかも?)。となるとツェズゲラの審査の時も諸々嘘をついて、身分を隠していた可能性があります。そもそも「ビスケ」と呼んでいるのってゴンとキルアくらいで、選挙の時もずっと「ビスケット」と表記されていました。「ビスケ」という呼び方自体協会内では一般的ではなく、ゆえにツェズゲラも審査の時に「ビスケ」とだけ名乗られて「ビスケ?・・・知らんなそんな奴は」と気がつかなかったのかもしれません。ビスケは長年嘘つきをやってますので、身バレしないギリギリを行くのがうまそうです。

 

 

 

口止めされていた?

実は審査の時にツェズゲラはビスケについて気がついていて、ビスケの前ではめっちゃ萎縮していた可能性もあります。ツェズゲラさんもそこそこ頭がキレるハンターですので、ビスケを知らないということはあまり考えにくいんですよね。情報収集しまくってそうですので。

ただ、ビスケとしては自分がダブルハンターだとグリードアイランドのプレイヤーたちに知れ渡れば、真っ先に自分を狙いに来る敵も増えそうですし、逆にビスケに返り討ちにされたり利用されることを警戒して仲間になる人間もいなくなってしまう可能性があるので避けたいところ。そこでビスケは審査の際にツェズゲラに自分がダブルハンターであることを口止めしたのでしょう。

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(引用:HUNTER×HUNTER 13巻151P/冨樫義博)

口止めの方法はおそらくこの2パターン。

1.ビスケの真の姿をお披露目する(見ただけでツェズゲラは萎縮してしまった)

2.クッキィちゃんが(大人の)マッサージ・・・

関連記事:【ハンターハンター】ビスケの「クッキィちゃん」はブラック企業が欲しがりそうな念能力だよね! - 私の名前はジロギン。

そんなことがあり、実はビスケのことに気がついていたツェズゲラ。でもビスケの口止めによって平静を装って黙っていましたが、本当はビスケの前ではかなり緊張していた・・・いや、これはないですね。だとしたらツェズゲラは口止めされていたとしても真っ先にビスケと手を組みに来るはずですから。そうしなかったことを考えると本当にビスケのことに気がついていなかったか、知らなかったのだと思います。

 

 

 

ハンターは意外と多い

ハンター協会に属するプロハンターだけでもその数は600名以上います。これは、ちょっと大きめな高校の1学年の人数に匹敵する数でしょう。私が通っていた高校は、1学年がその半分の300名ちょっとでしたが、それでも話したことがない人はたくさんいましたし、そもそも名前すら知らない人もたくさんいました(私が友達が少なすぎただけかもしれませんが)。学校という閉鎖的な空間で週5日生活していても認知できない人間がいるのですから、普段個人行動をしていて、ハンター全員が厚真ことなど滅多にない協会内では、顔も名前も知らない人がいてもおかしくはないですよね。また、最初のテーマに戻りますが、ツェズゲラとビスケは専門が異なりますので、同じ仕事をしなければプロハンターどうしでも面識は生まれないのでしょう。

600名というのは多くないようでかなり多い数です。600名全員の顔と名前を一致させるのは至難の技ですよ。山手線の駅名だって全部言えるかわからないのに、あまり接点のない人間600名のことを覚えるのは難しいです。

このことからツェズゲラとビスケが面識がなくても自然なのではないかと思います。

 

 

 

ハンター協会では上層部の十二支んを除くと、ハンター同士が顔をあわせる機会はほとんどないのかもしれませんね。新会長選挙編は会長のネテロが急死するという異常事態でしたからハンター全員(一部除く)が集められましたが、ネテロはかなり長い期間会長を務めていましたので、現在のハンターの多くが会長が変わるという出来事は初めての経験だったのではないでしょうか。それ以前にハンター全員が集まるタイミングというのは、あったとしてもビスケもツェズゲラもハンターになる前のことだったかもしれません。

 

今回のテーマに関連して謎なのが、ツェズゲラはグリードアイランドに入る審査の時に全てのプレイヤーの能力を見ているのに、自分の集めたチームメンバー以外と誰とも組もうとしていないですよね。ビスケもそうですし、ゴレイヌもいましたし、アベンガネの除念なんてゲーム外でも使えそうですけどね。自分が集めた仲間以外は信用しないというツェズゲラなりの考えがあったのでしょうかね。

まぁツェズゲラの審査は「練を見せろ」という課題ですので、「発」を見せる必要はないです。ビスケ、ゴレイヌ、アベンガネは「発」以外のアピールで合格を勝ち取ったのかもしれません。ビスケは体術だけでも十分すぎるほどアピールできますが、ゴレイヌとアベンガネはどうやって審査に合格したのでしょうか・・・?おお、これはまた新しい考察テーマが生まれましたね!

 

ということでやはりツェズゲラはビスケのことを知らなかったのだと思います。理由はいろいろありますが、ハンター協会に属するプロハンター同士は、同じ仕事をこなすなどしない限り会う機会はかなり少なく、特に専門が異なるハンターとは接点がほとんどないという仕事柄のためだと思われます。