ハンターハンターの主人公・ゴンは、父であるジンのようなプロハンターになるために、そしてそれまであったことすらなかったジンに会うためにたくさんの冒険を重ねてきました。
ジンに関する情報はゴンの育ての親であるミトさんすら知らず、ジンを探す旅は難航を極めました。
しかしゴンは、キルアやクラピカ、レオリオをはじめとする多くの仲間に支えられ、ジンと再会することができました。
ただ、よく考えてみると、ゴンはハンター協会で聞き込みをしていれば冒険しなくてもジンに会えたのではないか?と思うのです。
その点を考察していこうと思います。
ハンター協会ではかなり有名なジン
確かにゴンの身の回りにジンに関する情報はなく、電脳ページでもジンの情報を閲覧するには国家の大統領クラスの権限がなければ不可能なほど厳重に管理されていました。
(引用:HUNTER×HUNTER 5巻65P/冨樫義博)
しかし、ジンがハンター協会に姿を現した新会長選挙編では、ジンは超有名人であることが判明。
ジンの功績自体は非常に有名だったことはゴンも百も承知でしたが・・・ジンは他のハンター達から「ロクでもない奴」というような印象を持たれまくっており、マイナス方向で有名でした。
(引用:HUNTER×HUNTER 32巻94P/冨樫義博)
ジンの功績だけ見ると非常に優秀なハンターだと思ってしまいます。
が、確かにジンはかなりいい加減なところがあり、2年に1度行方不明者リストにも上がってしまうほどです。
ジンの性格面まで有名ということは、何らかの形でジンと直接接触したか、一緒に仕事をした、あるいはしているハンターも多いのではないかと思います。
彼らに聞き込みすれば、ジンの趣味趣向などから居場所をある程度特定できた可能性もあります。
十二支んの面々はジンのことは知っていましたし、ネテロ会長もジンのことは知っていたはずです(ネテロは素直に教えてくれなさそうですが)。
ジンについて情報を持っているハンターは少なからずいたと思います。
ゴンの先入観がジンの捜索を困難にしていた?
確かにジンについての情報を知っているハンター、あるいはジンを追跡できる念能力を持つハンターもいたでしょう。
ただ、ゴンが出会ってきた人の話だけを聞くと、ジンを見つけることはまず不可能という印象を抱いてしまっても仕方ないような気がするんですよね。
まず、ゴンが初めて出会ったハンターであるカイトは、「ジンを見つけること」がハンターとして1人前と認められる試験になっていました。
当時のゴンにとってカイトはめちゃくちゃ強いハンターで(実際かなり強いですが)、そのカイトほどのハンターが一人前と認められる試験としてジンを探すことが設けられていたということは、ゴンとしては相当難易度の高いことだと思い込んでも仕方ないですよね。
その後、ハンター試験終わりで、サトツさんからもジンのことを聞きますが、ジンと同じ遺跡ハンターのサトツさんですらジンに関する情報はほとんど持っていませんでしたし、ジンの顔すら知らない様子でした。
(引用:HUNTER×HUNTER 5巻59P/冨樫義博)
その後電脳ページでジンの情報が厳重に管理されていることが判明しますので、さすがにジンを見つけるのは並大抵のことではないとゴンが先入観を抱いてしまうのも頷けます。
ジンがゴンに求めたこと
ジンを見つけることはやはり簡単ではなく、ゴンはハンター試験以降、ゾルディック家に乗り込んだり、ヨークシンシティで幻影旅団と戦ったり、グリードアイランドをクリアしたり、キメラ=アント事件を解決したりと、たくさんの危機を乗り越えてきました。
ジンを見つけた時のゴンはすでに立派なハンターでしたが、それはジンを見つけたからではなく、ジンを見つけるまでの間にたくさんの仲間を見つけ、たくさんの難所をクリアし、ゴン自身の心も体も成長したため。
ジンがゴンに求めたのは、ジンを見つけることそのものではなく、その「過程」だったのです。
ジン自身が、過去にある王墓を調査した時、実はそれまでに協力してくれた仲間たちの存在こそが本当に価値のあるものだと気がついたため、ゴンにも同じ経験をして、本当に大切なものを見つけ出して欲しかったのです。
結果、ゴンはたくさんの仲間を作り、今でも強い絆で結ばれています。
(引用:HUNTER×HUNTER 32巻163P/冨樫義博)
もしゴンが効率的にハンター協会内でジンの情報を聞き込みしたとしたら、ジンの思惑通りにはいかなかったと思います。
ジンが意図したのかどうかわかりませんが、ゴンはジンのことを遠回りの道を選んで見つけようとしました。
でもそうしなければ、ゴンの成長はなかったと言えます。
実際にジンの居場所を知っているハンターはいない?
ジンに関する情報を知っているハンターはいたかもしれませんが、ピンポイントでジンの居場所を把握しているハンターはいなかった可能性が高いです。ジ
ンは行方不明者にも数えられてしまうくらいですから。
でも・・・2年に1回行方不明者にジンが含まれるということは、1年おきくらいにジンの居場所は誰かしらが掴んでいるってことですよね。
能力を使えばジンの居場所を見つけられるのかもしれませんが・・・ジンはいろんなところを点々としていると思いますので、やはり発見は難しいのかも。
ジンの行動は誰にも読めませんので、「ここにいるぞ」とわかるハンターは協会内を探してもいなかったかっもしれませんね。
そう簡単に見つかるジンだったら、メタ的なこと言うと、物語にならないですからね。ジンが残したヒントを元にゴンが奔走したからこそハンターハンターは面白くなったのです。
にしても、実の息子を死刑囚でめちゃくちゃ強いレイザーと戦わせるのはジンもやりすぎだった気がします。
ビスケが同時期にグリードアイランドに入っていなかったら死んでましたね。
そこまでジンが手引きしていたとは思えませんが、果たして真相はいかに・・・?
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