ヒソカファンとしては悔しくも、ヒソカが敗北するという結果になってしまったクロロとの一戦。
クロロのガチガチに練りこまれた「ヒソカ絶対ぶっ倒すぞ作戦」の前になす術なくやられてしまった印象です。
ヒソカも「クロロ級と戦う時は相手の条件十分の状態で戦うのは厳しい」と認めていました。
ただ、ヒソカにもあの危機迫った状況ですらクロロに勝てる方法はいくつかあったと私は思います。例えば、
クロロの本を「伸縮自在の愛(バンジーガム)」で貼り付けて閉ざしてしまう
なんていう手を使えば、チャンスはあったのではないでしょうか?
「盗賊の極意(スキルハンター)」の弱点
条件を満たせば他人の能力を盗み、自在に扱うことができるクロロの「盗賊の極意(スキルハンター)」。
必要な能力を調達できるだけでも脅威的ですが、さらに「栞のテーマ(ダブルフェイス)」の能力で、本を閉じていても能力の発動を維持できたり、2つの能力を同時に扱う事も可能となったり。両手で扱う能力を盗むことも可能となりました。
本来「盗賊の極意(スキルハンター)」は、具現化した本をクロロが右手で持たなければ盗んだ能力の発動を維持できませんでした。それが弱みでもあったのですが、「栞のテーマ(ダブルフェイス)」によって弱点を解消してきたのです。
(引用:HUNTER×HUNTER 34巻25P/冨樫義博)
クロロが盗んだ、コルトピの「神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)」や「番いの破壊者(サンアンドムーン)」、「転校生(コンバートハンズ)」は両手を使う能力です(「転校生(コンバートハンズ)」は左手だけでも発動可能)。
これらの能力を使う際、クロロは栞で能力を固定して本を閉じ、両手をフリーの状態にしなればなりません。
ヒソカからすると、クロロの作戦で最も阻止したかったのは「爆弾人形を増やされること」だったはず。すなわち「神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)」か「番いの破壊者(サンアンドムーン)」のどちらかを使えなくさせることですね。
だとしたらクロロの本を隙をついて「伸縮自在の愛(バンジーガム)」でネバネバにしてしまい、本を開けなくしてしまえば良かったと思います。
ですが、コピー人形を増やす「神の左手悪魔の左手(ギャラリーフェイク)」も人形を起爆させる「番いの破壊者(サンアンドムーン)」も、基本的に本を閉じた状態で使います。
なので結局クロロとしても本を閉ざされたところで、栞で固定していればどちらかの能力は常に発動することはできました。
でも・・・確かに発動することはできるのですが、本を閉ざされた状態では追加の能力を発動することができません。
例えば「神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)」でコピー人形を作ったとしても、「人間の証明(オーダースタンプ)」が発動できなければただの動かない人形です。能力同士の連携があってクロロの作戦は成り立っていましたから、どれかが使えなくなるだけでも作戦はうまくいかなくなります。
緻密すぎたが故に綻びがあると成功率がガクンと下がってしまうというわけですね。
(引用:HUNTER×HUNTER 34巻48P/冨樫義博)
本に張り付いたガムならば、クロロが本を消せばガムも消えるでしょう。
しかし、本を消してしまうと、能力が解除されてせっかく作ったコピー人形も消えてしまうはず。クロロの能力は本を開いている間だけ有効ですので。
その弱点を補うため、爆発するまで刻印が消えない「番いの破壊者(サンアンドムーン)」を使って本を閉じたり消したりしても作ったコピー人形が消えないようにしていたクロロ(刻印は爆発すること以外では消えないので、コピー人形も連動して消えなくなります)。
しかしガムで本が開けず、コピー人形を固定する「番いの破壊者(サンアンドムーン)」も発動できなくなるとしたら、クロロはそれまで作ったコピー人形を全て消して、また一からコピー人形量産に入らなければなりません。
そうなればクロロの作戦をだいぶ遅延させることができ、ヒソカももっと余裕を持って戦えたでしょう。
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もしクロロがこのヒソカの「本がガムでベタベタ戦法」を警戒して、「栞のテーマ(ダブルフェイス)」を使ってどれか1つだけ能力を発動したまま本を隠して戦ったとすると、
「神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)」
→コピー人形は自動で動かせないから使えない
「人間の証明(オーダースタンプ)
→コピー人形がなければ発動しても操作対象がない
「転校生(コンバートハンズ)」
→使えるが、撹乱にしかならない
「番いの破壊者(サンアンドムーン)」
→使えるが、ヒソカに直接刻印をつけるか、刻印をつけた観客をヒソカにぶん投げるかなどしなければならず、ヒソカに居場所がバレ、接近戦になる可能性が高い
「携帯する他人の運命(ブラックボイス)」
→使えるが、操れるのは生きている観客最大2名まで。ヒソカ相手にアンテナを差すのはクロロといえど至難
ヒソカに攻撃できる能力が「番いの破壊者(サンアンドムーン)」と「携帯する他人の運命(ブラックボイス)」くらいに限定されます。つまり前半の、クロロが審判を操って戦っていた時の、あんな感じの戦闘がずっと続いた可能性があります。あの状態ならばヒソカが勝てる可能性はまだありましたよね。
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なぜヒソカはそうしなかったのか?
かなり有利に運べそうな「本がガムでベタベタ戦法」。
クロロが本を消せばガムも消えてしまうとしても、作ったコピー人形までもすべて消えてしまうような状況はクロロとしても望ましくはないはず。
ですがヒソカはこのような手段は取りませんでした。
それはなぜかと考えてみますと・・・単純にその隙がなかったからだと思います。
(引用:HUNTER×HUNTER 34巻54P/冨樫義博)
ヒソカがクロロと接触できたのは、クロロが審判を操っている時と、大量のコピー人形がヒソカに襲いかかってきた中盤戦くらいです。
しかしヒソカは常に多対1の状況にあり、非常に不利でした。
さらにクロロはヒソカでさえも「素晴らしい♥」と感心してしまうほど高レベルな体術を披露し、追い詰められたヒソカをさらに圧倒していました。
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このような状態でヒソカがクロロの本にピンポイントでガムを貼り付けるのは難しかったのでしょう。
クロロの強襲に対応するのがやっとだったと。
それ以外のタイミングではクロロは完全に身を潜めてしまい、ヒソカも見つけ出せずにいました(「転校生(コンバートハンズ)」で身なりを別人に成り替わることもできましたし)。わずかな接触時間でガムを仕込むのは難しかったと思います。
加えて、ヒソカは変化系。念を手元から離して維持する時に用いられる放出系からは比較的遠い系統です。
そのため、クロロの本にガムをつけても、クロロがあまりにも遠く離れたところまで逃げてしまうと、ガムの力が弱まり自力で解除されてしまう可能性も考えていたのかもしれません。
男・ヒソカ、破られることがわかっている作戦ならば最初からやらない!(まぁバンジーガムはゴムの性質も持っていて伸び縮みするので、クロロの本に限らず体のどこかにつけておき、ヒソカの指などにもつないでおけば追跡できたはずなんですけどね)。
ヒソカは楽しんでした
合理的に考えるのであれば、ヒソカはクロロの本にガムを貼り付けて能力の発動そのものを封じてしまえばもっと楽に戦えたことでしょう。
確実に勝てたかというと・・・それでも微妙ではあります。クロロの体術もヒソカを上回るレベルでしたからね。
ヒソカとしては、クロロと戦うのは何年も待ち望んでいたことであり、クラピカによって念が使えなくなってしまったクロロをわざわざ除念してまでも戦おうとしていました。
なのにクロロが念を使えないようガムで本を封じてしまう策を使うのは本末転倒です。
ヒソカはクロロが念を思う存分発揮できる状況下で戦いたかったんだろうなとは思います。
(引用:HUNTER×HUNTER 34巻23P/冨樫義博)
ヒソカは敗北しましたが、最後までクロロとの戦いを楽しんでいたと思います。その楽しみを自ら奪うことなど、ヒソカはしないのです。ただ勝つだけでは面白くない。それがヒソカの戦いに臨む姿勢だと思います。
ちょっと今回の記事はややこしい内容で読みにくかったと思いますが、ご了承いただければと思います。
ハンターハンタークイズ!
最後はハンターハンタークイズで締めたいと思います!
前回の答えは
A.404番
でした!
今回は「ヒソカ」に関するクイズです!
Q.クロロ戦でヒソカが、操られた審判を攻撃したトランプのマークと数字はなんだったでしょうか?
難易度:星3(トリプル)
これは読み返さないとわからないかも!
ヒントは34巻!
答えは次回!それでは〜!