私の名前はジロギン。

HUNTER×HUNTERなどの漫画考察や、怪談・オカルト・都市伝説の考察、短編小説、ウォーキング(散歩)の記録などを書いている趣味ブログです!

【ハンターハンター】クロロが自分でヒソカの死亡確認をしなかったのは何故か?

幻影旅団にとって、人の命を奪うことは日常活動に等しく、現に作中では顔色一つ変えずにたくさんの人間を殺めてきました。

殺しのプロであった陰獣やキルア、シルバらも幻影旅団の殺しの能力を高く評価している描写がありましたね。

 

中でも団長であるクロロは、団長の手刀を見逃さなかった人から「殺人中毒者」と評されるほど、実はヒソカに準ずるくらいの戦闘狂の一面もあります。

クロロもこれまでに大量の人間を殺害してきたことでしょう。殺しについてはその道のプロ以上に詳しいかもしれません。

 

そんなクロロでしたが、なぜかヒソカ戦後、ヒソカの死亡確認を自分でしませんでした。

シャルナーク、コルトピ、マチに確認を任せましたが、結果としてヒソカの復活を許し、シャルナークとコルトピを失うことになってしまいました。

殺しが日常となっているはずのクロロ、そしてヒソカに関しては(付きまとわれるのがうざいから)あの場で完璧に葬り去る気でいました。でも最後に手抜かりがあったと思うのです。

クロロが自分でヒソカの死亡確認をしなかったのは何故なのでしょうか?考察してみたいと思います。

油断してしまった

描写こそなかったですが、コピー人形をヒソカのそばで大量起爆させた後、クロロはヒソカの死亡を確認しに行ったかもしれません(シャルナークらがヒソカの死体を回収していたので、接近することは可能だったはず)。

この時、確かにヒソカは死んでいたものと思われます。

 

ただ、ヒソカの死後の念が発動し復活したのは、ヒソカの死を確認したシャルナークとコルトピが立ち去り、マチ一人になった時でした。

ヒソカ自身のリアクションからも、タイミングを図って復活したわけではなさそうです。その時にはクロロはすでに身を潜めていました。この時間差からクロロはヒソカがすっかり死んだものだと思い込んでしまったのでしょう。

 

死後の念についてクロロが知らなかったということはありません。

クロロは「番いの破壊者(サンアンドムーン)」を使うにあたり、死後も発動し続ける性質をも利用していましたから。

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(引用:HUNTER×HUNTER 34巻36P/冨樫義博)

ただクロロの認識として、「死後の念は能力者の死後すぐに発動するもの」だと思っていた可能性があります。

 

少し話は変わりますが、ゴンさんに殺害されたピトーの死後の念も、頭を砕かれた直後に発動していました。

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(引用:HUNTER×HUNTER 29巻134P/冨樫義博)

これまでにクロロが戦ってきた能力者の死後の念も、死後すぐに発動する類のもので、ヒソカのように時間差で発動する死後の念は初めてだったのかもしれません。

よって、この時間差が油断につながり、結果として確認不足になってしまったのだと思います。

 

しかもヒソカの直接の死因は「窒息死」でしたからね。

呼吸ができず脳や体の各部位に酸素が運ばれなくなれば、時間が経つほど死亡率が高まります。「死後すぐに念が発動しなかった=このままほおっておいても間違いなく窒息で死ぬ」と判断したとも考えられます。

 

確認する時間がなかった

クロロVSヒソカの一戦は観客をも巻き込む、異常事態に近いバトルとなりました(開始早々審判が死んでますから、戦いを止める人もいません)。

www.g913-jiro.com

ヒソカが死んだ後、たくさんの救助部隊などが到着していました。

クロロは天空闘技場では本名、そして素顔のまま選手登録していたようですので、身分が世間にバレてしまっています。

さらにクロロは元からお尋ね者です。この事態に、救助隊と共に駆けつけてきていたであろう警察からは逃げなければなりません。

もしかしたら会場内、会場付近にはクロロの捕獲を目論んだブラックリストハンターなどが張っていた可能性もあります。

 

クロロはだいぶ目立ち過ぎてしまったので、すぐに身を隠す必要があったと思います。

そこでクロロはヒソカの死亡確認をシャルナークたちに任せて逃げることを優先した可能性もありますね。

ヒソカ戦でだいぶオーラを消耗していたと思いますので、これ以上無駄な戦いはしたくないともクロロは思っていたことでしょう。

自分の身を守るためにもヒソカの死を確認する時間を削るしかなかったのかもしれません。

仲間を信頼し過ぎた

諸々の事情がありヒソカの死を自身で確認できなかったクロロの代わりに、シャルナーク、コルトピ、マチらがヒソカの死を確認していました。

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(引用:HUNTER×HUNTER 34巻129P/冨樫義博)

その後シャルナークとクロロはケータイで連絡を取っていたので、シャルナークからヒソカが死んだことはクロロに伝わっていたはずです。

 

シャルナークは、個性的な旅団メンバーの中でもしっかり者で、クロロにとっての参謀のような役割をしてくれています。

コルトピは寡黙ながらもクロロの指示には従順でした。

マチはメンバーたちも「優しい」と認めているくらい、実は素直な性格をしています。

この3人は団長のクロロ的にもかなり信頼できるメンバーだと思いますし、彼らにヒソカの確認をさせておけばまず問題はないとも思えます。

ただそれでも、クロロは自分で確認するべきでしたし、死後の念の存在を知っていたのであれば、ヒソカの死体を完全に葬り去るべきだったと思います。「番いの破壊者(サンアンドムーン)」で爆発させて。

 

シャルナークたちもヒソカの死亡確認を適当に行ったわけではなく(まぁ適当とも取れる確認でしたが)、あの時ヒソカはどう調べても死んでいました。

しかし想定外の死後の念によって復活を許してしまったのです。

正直シャルナークたちに落ち度はなかったと思います。望みを言えば、「ヒソカの死体を置いて行こうとしたのはなぜなのか?」という点もあります。がこれはなんとなく答えは分かっていて、予想に過ぎませんが、「あの場からヒソカの死体が消えていたら救助隊や警察が不審がって、クロロへの追跡が増加してしまう可能性があったから」といったところでしょうか。

仲間を信頼している気持ち、特にクロロに従順なメンバーたちだったことからも信じてしまうのはわかりますが、やはり自分のケツは自分で拭く思いで、クロロ自身がヒソカの死を確認するべきだったと思います。

クロロでも何もかも完璧とはいかない

ということで、クロロがヒソカの死を自分で確認しなかった理由として考えられるのは、

・死後の念が時間差で発動したことによる油断

・確認する時間を削っても身を隠す必要があった

・仲間たちを信頼し過ぎてしまった

だと思います。

 

ヒソカが復活しただけならばまだなんとかなりました。改めてクロロが策を練って始末しに行けばいいだけなので。

ただシャルナークとコルトピという旅団としても失いたくない能力を持つメンバーがヒソカにやられてしまったことは、大きな損失となるでしょう。

全責任がクロロにあるわけではないですが、ヒソカの死亡確認を怠ったことと、シャルナークとコルトピの警護にまで意識がいっていなかったことはクロロのミスだったと思います。

 

幻影旅団の団長である以上、クロロは2人の死に負い目を感じているはずです。次にクロロとヒソカが再戦したら、今度こそ本気でクロロはヒソカを始末しに行くこと間違いなしですね。