「新人つぶしのトンパ」と呼ばれ、ハンター試験ではちょっとした有名人のトンパ。
わざと試験には合格せず、新人のプロハンター志望者を脱落・絶望させているおじさんです。
初受験となったゴンたちにも洗礼を浴びせようとしました。
トンパは新人つぶしを何年も前から繰り返しているようです。
ということは、もしかしたらゴンたちよりもずっと前に受験したジンにも新人つぶしをしていた可能性があります。
そこで今回は、
トンパはジンが初受験の時も新人つぶしを仕掛けたのか?
という点を考察していきます。
トンパの新人つぶしのやり口
作中で見られたトンパの新人つぶしといえば、まず「下剤入り缶ジュース」。
ジューズの中に、飲むと3日間はお腹ピーピーになってしまうほど下剤が入っているとのこと。
トンパは新人に、試験のイロハを教える優しいベテラン受験生のふりをしてこのジュースを配っていました。
さらに「他の受験生を使った精神攻撃」。
一次試験のマラソンでスタミナ切れになったニコルに対して、アモリ3兄弟の協力を仰ぎ罵倒させていました。
ニコルは精神が折れてしまい脱落。優秀なプロハンター候補だったようですが、二度と受験ができないほどの挫折を味わうことに。
このような卑劣な手口を使って新人たちをいたぶり、脱落していく様を楽しむのがトンパのライフワークになっていました。
ジンが受験した年はトンパも受験している
ニコルの調査によると、トンパがハンター試験を受験した回数は10歳の時から計35回。
作中でゴンたちが受験した287期の35年前から受験を始めています。
このトンパの受験期間がジンと重なっていた場合、トンパはジンにも新人つぶしを行っていた可能性が高いです。
ジンがハンター試験を合格したのは267期。ゴンが拾ったジンのダブルハンター認定カードに記載されていました。
ジンはゴンがハンター試験を受験した20年前に受験していることになります。
20年前ということは、この時点でトンパはすでに15回受験しています。
35回は連続受験回数とのことですので、ジンが受験した267期試にトンパも受験しているはず。
この年からすでにトンパが新人つぶしを行っていたとしてもおかしくありません。
トンパはジンにも新人つぶしをした
おそらく、トンパはジンにも新人つぶしの洗礼を浴びせていると思います。
トンパの常套手段である下剤入り缶ジュースを渡しているでしょうね。
当時、弱冠12歳だったジン。見た目は未熟そうな子供です。
トンパにとっては格好の的だったと言えます。
もちろん、ジンがこんな見え透いた罠に引っかかるとは思えません。
ジンもゴンと同じく、くじら島の大自然の中で育ちました。
動物や植物をたくさん口にしてきているはず。
ゴンのように、トンパが入れた下剤にもすぐ気づき、吐き出していることと思います。
下剤を盛られた時、ゴンは優しい性格なので「このジュース古くなってて味が編だよ!」とトンパに伝えてあげるだけで済ませていました(ゴンは下剤入りだとは気づいていなかった様子)。
一方、ジンは破天荒な性格ですからね・・・
30代になっても自分の好き勝手やってますから、10代の頃は今よりも血気盛んだったことでしょう。
下剤を盛ったトンパに対して、息子のゴンのように優しく接することはなかったと思います。
プロハンターになる人材に新人つぶしは効かない
トンパの新人つぶしは、おそらくトンパより後に受験してきたプロハンターたちの多くが仕掛けられていると思われます。
さすがのトンパも、初受験から新人潰しをしていたとは考えにくいので(そんな余裕はなかったはず)、ジンが受験した20〜30年前以降に受験したハンターたちを狙っていたでしょう。
ギタラクル(イルミ)やヒソカのような、見た目からしてやばそうな人は回避できてそうですが。
ただプロハンターになれる逸材は、トンパの卑劣なやり口を見透かしてしまうでしょう。
そもそもハンター志望者たちはほぼ全員がある分野のプロフェッショナル。
その中のごく一部がプロハンターになれるわけです。トンパの罠にかかるようなヘマをするとは考えられません。
事実、287期でプロハンターになった新人たち、ゴン、キルア、クラピカ、レオリオ、ハンゾーはトンパの罠にかかりませんでした。
他のプロハンターたちも同じでしょう。
トンパの新人潰しに対して、ハエをあしらうかのように回避したと思われます。
トンパの闇は深い
ハンター試験の受験生は、大半が念能力者でないにしてもかなりの実力者たち。
もしトンパが新人つぶしを仕掛けて怒らせてしまえば、逆にトンパが殺されてしまうリスクも考えられます。
トンパはかなりリスキーなことをしていますよね。
ただでさえ命がけの試験を受けてるというのに、自分のリスクをもっと高める行為をしていますから。
それでもやめられない新人つぶし・・・
トンパは何十回も受験する中で、歪んだ快楽を芽生えさせてしまったのでしょう。
短期間で人生を変えられるハンター試験。
受かれば誰もが羨む「プロハンターの権利」を得られ、しくじれば「死」もありえる天国と地獄の分かれ道。
その間で生きるトンパは人生に何の変化もないようですが、着々と「人間の闇」へと向かい続けていたようです。
彼はハンター試験に魅入られ、人生を「変えられてしまった」人間の一人なのかもしれません。