私の名前はジロギン。

HUNTER×HUNTERなどの漫画考察や、怪談・オカルト・都市伝説の考察、短編小説、裁判傍聴のレポートなどを書いている趣味ブログです!

【ハンターハンター】ゲレタという慎重すぎた結果チャンスを逃した惜しい男

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287期ハンター試験4次試験の内容は「狩る者と狩られる者」。ゼビル島という孤島で1週間、受験生同士がナンバープレートを奪い合うという試験でした。

各受験生はくじ引きで、ターゲットとなる受験生のナンバープレートが指定され、試験終了時にそのプレートを持っていれば、3点が加算。自身のプレートの持ち点3点と合わせて6点を獲得していれば、最終試験に進めるというルールでした。

ターゲット以外の受験生のプレートを奪った場合、ポイントは1点。それでも6点以上集められれば試験を突破できます。

 

4次試験に臨んだゴンを「狩る者」だったのが、猟師のゲレタ。ゲレタはまだ未熟なゴンに狙いを定め、確実に狩れる隙を慎重に狙っていたのです。

しかし慎重すぎたゲレタは、最悪のタイミングでゴンを狙ってしまい、最終試験に進むことができませんでした。

ゲレタは4次試験においてかなり有利で、試験を突破できる可能性は高かったのに、そのチャンスを逃してしまったのです。

今回はゲレタという非常に惜しい男について語っていきます。

ゲレタとは

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出典:HUNTER×HUNTER3巻125P/冨樫義博/集英社

ゲレタは287期ハンター試験を受験していた男性です。帽子にサングラス、2つ結びにしたモジャモジャヘアーが特徴。受験番号は384番。

ゲレタは吹き矢と棍棒で生き物を仕留める凄腕の猟師であり、アマチュアではあるものの、ハンターが本職でした。

 

試験開始前にトンパが注目の受験生としてゲレタの名前を挙げていたので、過去にハンター試験を複数回受験し、かなり良いところまで勝ち進んでいたのでしょう。287期でも、4次試験まで進んでいました。

 

4次試験の「狩る者と狩られる者」で、ゲレタのターゲットとして指定されたのがゴン。試験開始直後からゴンを狙い続け、プレートを奪うことに成功します。

そのまま試験終了時間まで生き残ることができれば、ゲレタは最終試験にコマを進めることができました。が、悲運なことにゲレタはヒソカのターゲットだったのです。

ゴンのプレートを奪ったのも束の間、ゲレタはヒソカに見つかり斬首されてしまいます。

試験に落ちるどころか、命を落としたゲレタだったのでした。

ゴンを狙っていたゲレタ

ゴンがヒソカのプレートを奪うため、釣竿で動く的(鳥)を狙う練習をしている間中、ゲレタは息を潜め、確実にゴンのプレートを奪い取れる機会を待っていました。

 

ゴンがヒソカの隙をつくために考えついたのが、「ヒソカが獲物を仕留めた直後を狙う作戦」。しかし、その考えに至っていたのはゴンだけでなく、ゲレタもでした。

そして、ヒソカのプレートを奪ったゴンを奇襲したゲレタ。ゴンがヒソカのプレートという「獲物」を仕留めた直後の隙を狙ったのです。

 

得意の吹き矢をゴンに命中させ、矢に塗った毒で身動きを封じたゲレタは、危なげなくゴンのプレートを奪うことに成功しました。

ゴンを仕留められた回数はおよそ7000回

ゴンからプレートを奪う際、ゲレタは「およそ7000回チャンスがあった」と言い放ちました。これはゴンが釣竿を振って、ヒソカのプレートを取るための練習をした回数でもあります。

すなわちゲレタは、いつでもゴンを狩ることができたということです。

 

いつでも狩れたとはいえ、7000回も待つって、ちょっと慎重すぎませんかね、ゲレタさん。

ゴンはゲレタの気配を察知しているような描写があったので、慎重になるのはわかりますが、慎重すぎるあまり最悪のタイミングでゴンを攻撃してしまうとは……

ヒソカが近くにいるタイミングでゴンを狙ってしまったという不運

ゲレタにとって、ゴンがヒソカのプレートを取った直後は絶好のタイミングだったことには間違いありません。

しかし、ヒソカが近くにいる場所で行動に移したのは、ゲレタにとって最悪のタイミングだったといえるでしょう。

 

ヒソカのターゲットがゲレタであり、ヒソカはゲレタさえ狩れれば試験クリア。

その事実にゲレタは気づかず、自身を狙う、ヒソカという絶対的強者がいるタイミングでゴンを狙い、ゲレタ自身も「獲物を狩った直後の大きな隙」を作ってしまうことになりました。

 

まさか自分を狙っているのがヒソカだとは、ゲレタも思っていなかったのでしょう。

慎重になるあまり、7000回もあったゴンを仕留めるチャンスを見送ってしまった結果、最悪のタイミングを引き当てることになってしまいました。

 

仮にヒソカのターゲットがゲレタではなかったとしても、誰彼構わず殺して回るヒソカが近くにいる際に隙を作るのは危険すぎますよね……

ゲレタが最終試験に残れる可能性はあった

4次試験開始早々にターゲットのゴンを見つけ、プレートを奪うチャンスも見出せていたことから、ゲレタが最終試験に進める可能性は十分にあったといえるでしょう。

ゲレタ自身を狙うのがヒソカというのも、考え方を変えればラッキーだったかもしれません。ヒソカは指定のターゲット(ゲレタ)を探そうとしていたわけではなく、無作為に受験生を狩って合格点を満たそうとしていました。

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出典:HUNTER×HUNTER3巻151P/冨樫義博/集英社

ヒソカは、試験中にゲレタと出会わなくても、血眼になって探すような真似はしなかったと思われます。

すなわち、ゲレタはゴンのプレートを奪い、あとは試験終了まで誰とも接触しなければ4次試験を安全に突破できたのです。

 

誤算があるとすれば、ヒソカのターゲットがゲレタであり、そのことを知らずにヒソカが近くにいるタイミングでゴンを狩ってしまったこと。

「誰が自分を狙っているかわからない」という4次試験のシステムそのものが、ゲレタにとって文字通り命取りになってしまいましたね。

7000回もチャンスがあったなら、もっと早くに行動するべきだった…その判断ができるかどうかがプロハンターとアマチュアハンターの差なのかも?