私の名前はジロギン。
私は『ドーン・オブ・ザ・デッド』のようなゾンビ映画や、『バイオハザード』が代表的なゾンビゲームなど、ゾンビパンデミックをテーマにしたフィクション作品が大好きです。
こういった作品にほぼ必ずあるのが、ヘリコプターが墜落するシーン。
「主人公たち生存者が救助される手段はない」と、絶望を感じるシーンですね。
でも、ゾンビものでヘリコプターが墜落するシーンを見るたびに、
ゾンビパンデミックになっても空に逃げられるヘリコプターなら落ちる理由なくない?
と疑問に感じてしまうのです。
そこで今回は、ゾンビパンデミックの世界でヘリコプターが墜落する要因として何があるかを考察していきます。
ゾンビパンデミックの世界でヘリコプターは間違いなく墜落する
ゾンビパンデミックを描く作品には、大体序盤にヘリコプターが墜落するシーンがあります。
基本的に地上を歩き回っているゾンビたちから逃れる手段として、「空に逃げる」のは最強の回避方法でしょう。上空数百〜数千メートルまで飛んでしまえば、ゾンビがどれだけ手を伸ばしても届きません。
ヘリコプターはゾンビに対して超有効な「空に逃げる」ための手段になりますが、そのヘリコプターが早々に墜落することで、生存者たちは「空に逃げる」という選択肢を失ってしまうのです。
メタ的なことをいうと、ヘリコプターの墜落シーンは「空に逃げちゃえばゾンビなんて怖くないじゃん」という視聴者の意見を封じるためと、生存者たちが地上でゾンビとドンパチやる理由付けのためにあり、製作者も「ヘリコプターで空に逃げる」という方法が効果的すぎると理解しているからこそ、墜落シーンを入れていると思われます。
ただ「なぜヘリコプターが墜落したのか」まで描いてくれないと、私のようにゾンビ並みにゾンビ作品に飢えた視聴者は、
ゾンビにヘリコプターが落とせるわけなかろう。だったらヘリコプターなんてとっくに衰退しとるわい
と、ケチをつけたくなってしまうのです。
ヘリコプターが墜落する要因
普通の人間ですら、「飛行機を撃ち落とせ」なんて言われてもまずできません。
火力の高い銃火器があれば別ですが、都合よくそんなものを持っているわけもなし。
その上、肉体が腐りかけ、知能や身体能力まで低下しているゾンビが鋼鉄製のヘリコプターを落とすなんて、アリが鷹を撃退するくらい難しいでしょう。
では、ゾンビパンデミックの世界ではどのような要因でヘリコプターが墜落しているのか、可能性を考えていきます。
低空飛行中にゾンビたちが群がってきて墜落
もしゾンビたちが自力でヘリコプターを墜落させるとしたら、やはり数の暴力で襲いかかるほかないでしょう。
ヘリコプターが飛行できる限界重量を上回るだけのゾンビが群がれば、墜落してしまうと思われます。
しかし、空高く飛ぶヘリコプターに数十〜数百のゾンビが群がるのはほぼ不可能。
タイミングがあるとすれば、何らかの理由でヘリコプターが地上付近にまで降りてきているときでしょうか。
例えば、救助用のヘリコプターが地上や建物の屋上にいる生存者を助けようと降下した際に、ゾンビがワラワラと群がり、重量オーバーで墜落してしまう。
ブラッド・ピット主演の映画『ワールド・ウォーZ』でも、何百・何千ものゾンビが山のように重なり、低空飛行中のヘリコプターを落としていましたね。
ゾンビからの避難方法として最強であるヘリコプターの「隙」ともいえる、地上に降下したタイミングを狙えば、ゾンビたちの力で墜落させることができるでしょう。
特に「全力ダッシュ系ゾンビ」ならこの隙を逃さず、スピーディにヘリコプターを仕留めることができるはず
地上にいた人間が銃火器を誤射して墜落
ゾンビパンデミックが発生した国では、というか大体がアメリカですが、軍が出動します。目的はもちろん、武力によるゾンビパンデミックの鎮圧です。
重装備に身を包んだ軍人たちが銃火器でゾンビと戦う……このような軍人が主人公の作品も多いですよね。
彼らは最前線で、命懸けでゾンビと戦います。中には戦闘中にゾンビにやられてしまう者もいるでしょう。
やられる際に持っていた銃火器の引き金に指をかけたままだった場合、弾倉が空になるまで銃弾はあちこちに飛散すると思われます。そして流れ弾となり、ゾンビだけでなく味方も襲うでしょう。
ゾンビに襲われた軍人が持っていた銃火器が、対戦車ロケットランチャーのような高火力の銃火器だった場合、被害は甚大です。その破壊力は、ヘリコプターでさえも撃ち落とします。
このようにゾンビが人間を襲ったことで、誤射された高火力銃火器の弾がヘリコプターに当たって、間接的に墜落してしまうという可能性も考えられそうです。
ヘリコプターの操縦士は運が悪いといいますか、とんだピタゴラスイッチに巻き込まれてしまった形ですね。
確か『バイオハザード2』では、ゾンビに襲われた警察官が、持っていたマシンガンを乱射し、流れ弾が付近を飛んでいたヘリコプターのパイロットに当たって墜落していました。
このとき使っていた銃はそれほど火力の高いものではなかった記憶ですが、カプコン社製のヘリコプターは99%墜落しますから、ほぼ避けれらない運命ですね。
各所で「バイオハザードのヘリコプターは99%墜落する」という誤った情報が拡散されていますが、実際はそんなことはなく、最新作『バイオハザード ヴィレッジ』時点でも墜落しなかったヘリコプターは多数存在しておりますので、何卒ご認識のほどよろしくお願いいたします。#REBHFun #バイオハザード pic.twitter.com/wkKMhGroiW
— 【公式】バイオハザード / RESIDENT EVIL PORTAL Official (@REBHPortal) September 1, 2022
ソンビ自身が銃火器を使えるケースもある
本来ゾンビは「呪術によって蘇った死体」であり、肉体は腐っているため動きはノロく、道具を使う知能も失っているような存在でした。
しかし昨今はゾンビも進化しており、人間と変わらぬ知能や身体能力を持ち、銃火器を巧みに扱うケースもあります。
『バイオハザード4〜6』あたりの敵は、ゾンビといえばゾンビですが「寄生生物に乗っ取られた人間」であり、道具を使いこなしていました。これまでのゾンビのイメージとは一線を画する存在でしたね。
彼らは明確な意思を持って「ヘリコプターを落とす」といった行動が可能です。このような設定の作品では、ゾンビ自身が使った銃火器によりヘリコプターが墜落しています。
時代が進むほどゾンビへの対抗策が増えていくため、ゾンビサイドも進化せざるを得ないのだ…
救助した人間やパイロットがゾンビ化して墜落
近くにゾンビはいない。銃火器を持った人間もいない。そして無事に飛び立てたヘリコプター。
だからといって、もう墜落の可能性がないかというと、そうとは限りません。
ヘリコプターに乗っている人がゾンビウイルスに感染しており、飛行中にゾンビ化。他の乗組員やパイロットを襲って、墜落してしまうこともあるでしょう。
だからヘリコプターに生存者を乗せる前には、「ゾンビ(感染者)に噛まれていないか?」などの確認をする必要があるんですね(これもゾンビ作品あるある)。
あるいは、空気感染するゾンビウイルスなら、直接ゾンビと触れ合っていないはずの操縦士がゾンビ化する場合も。
このように、ヘリコプターに乗っている人が潜在的なゾンビであり、飛行中に機内でミニゾンビパンデミックが起きてしまう可能性も考えられます。
ゾンビパンデミックが起きても「ヘリコプター=安全」ではない
ゾンビパンデミック中にヘリコプターが墜落してしまう要因は、私が考えつくだけでも4つありました。意外と多いですね(もし他に思いつく要因があったら、コメント欄で教えてね!)。
ヘリコプターがあるからといってゾンビから確実に逃げられるわけでも、ヘリコプターに乗れたからといって絶対に助かるわけでもないということです。
ゾンビパンデミックの中で墜落しないヘリコプターがあるとしたら、この世界の中心である「主人公」が乗っている機体だけでしょう。
「ヘリコプター=安全」ではなく「ヘリコプター+主人公補正=安全」です!ゾンビパンデミックが起きたときの教訓として覚えておきましょう!