ハンターハンターの作中に、引きちぎられた(自分で引きちぎった)腕を念能力によってつなぎ合わせる描写がありました。
- 天空闘技場でカストロの『虎咬真拳』によってちぎられたヒソカの両腕をマチの『念糸縫合』つなぎ合わせるシーン
- コムギに対し無礼な申し出をしたメルエムが自分を戒めるために腕を引きちぎり、ピトーの『玩具修理者(ドクターブライス)』で手術するシーン
この2つです。
『念糸縫合』と『玩具修理者(ドクターブライス)』。
2つの能力は切断された腕をつなぎ合わせるという面で見ると、どちらが優秀といえるのでしょうか?
考察してみました。
- マチの『念糸縫合』とは?
- ピトーの『玩具修理者(ドクターブライス)』とは?
- 『念糸縫合』と『玩具修理者(ドクターブライス)』を比較する
- 結論:スピード重視なら『念糸縫合』で完治させること重視なら『玩具修理者(ドクターブライス)』
マチの『念糸縫合』とは?
出典:HUNTER×HUNTER7巻11P/冨樫義博/集英社
『念糸縫合』は幻影旅団の団員No.3、マチ=コマチネの念能力を使った技のこと。
マチはオーラを糸に変えて(念糸)自在に操ることができます。
この念糸を使って傷を高速で縫い合わせるのが『念糸縫合』です。
作中では、天空闘技場でカストロと戦って切断されたヒソカの両腕を縫合しました。
残像が生まれるほどの速さで手を動かし、一瞬で血管・骨・筋肉・神経をほぼ100%つなぎ合わせる早技。
腕をつなぎ合わせてもらったヒソカは、その場でほぼ問題なく動かせるようになってました。リハビリなどは必要ない様子。
高度な念のスキルだけでなく、体の構造に関する知識や、縫合の技術も必要なマチだからこそできる技だと思われます。
ピトーの『玩具修理者(ドクターブライス)』とは?
出典:HUNTER×HUNTER24巻39P/冨樫義博/集英社
『玩具修理者(ドクターブライス)』は、キメラ=アントの王直属護衛軍であるネフェルピトーの念能力。
中年女性のような顔で指先が手術器具(お腹からも無数の器具が出ている)になっている看護師風の念獣を出現させて、ケガの治療を行います。
元々は、ピトーと戦って死亡したカイトの死体を復元するために編み出した能力です。
ピトーのもう1つの念能力『黒子無想(テレプシコーラ)』とあわせて、カイトを戦闘訓練用の人形に仕立て上げました。
治療のために生み出した能力というよりは、ピトーの実験を補助するための能力だったといえそうです。
その後は、自ら腕を引きちぎったメルエムと、ゼノの『龍星群(ドラゴンダイブ)』に巻き込まれて負傷したコムギ、ピトー自身の折れた腕を治療するために使われました。
ネテロの不可避の速攻を食らって吹き飛ばされたときも、ピトーは『玩具修理者(ドクターブライス)』の制約を使ってを威力を殺していましたが、本来の使い方とはかなりかけ離れたものでした。
『玩具修理者(ドクターブライス)』を発動中のピトーは、念獣のいる場所から20m範囲までしか動けず、他の能力は使えなくなってしまいます。
非常に燃費の悪い能力ではありますが、瀕死のコムギを輸血など必要とせず回復させられたを考えると、相応な制約だと思われます。
『念糸縫合』と『玩具修理者(ドクターブライス)』を比較する
では、『念糸縫合』と『玩具修理者(ドクターブライス)』を比較してみましょう。
もしあなたがカストロの『虎咬真拳』を食らって腕を引きちぎられたとき、マチとピトーどちらに頼むか選ぶときの参考にしてください。
腕がつながるまでのスピード
まずは腕がつながるまでのスピードを比較してみましょう。
これは『念糸縫合』に軍配が上がりそうです。
マチはおそらく数秒でヒソカの腕をつなぎ合わせています。
一方ピトーがメルエムの腕をつなげる際、プフに「完璧に治すとなると…2、3時間かニャ」と回答しています。
出典:HUNTER×HUNTER24巻40P/冨樫義博/集英社
「完璧に治すと」と前置きしていることから、とりあえず腕をつなぎ合わせることだけならもっと短い時間でできるのかもしれませんが、2〜3時間かかる治療を数秒まで短縮できるとは考えにくいです。
『玩具修理者(ドクターブライス)』は治療がオートでできるものの、速度に関してはそれほど早くないと予想できます。
とにかく今すぐ腕をつなぎ合わせて欲しいときは、マチに頼んだ方が良さそうですね。
まぁ私は、クレイジーなマチファンなので、問答無用でマチにお願いしちゃいますが。
傷の治り具合
では、次に傷の治り具合を比較してみましょう。
この点は、圧倒的に『玩具修理者(ドクターブライス)』の方が優秀といえそうです。
『玩具修理者(ドクターブライス)』で治療してもらったメルエムは、数日後にはネテロと戦えるくらいに回復していました。
というより、先ほどのピトーの「完璧に治すとなると…2、3時間かニャ」という発言から、数日どころか数時間で完治できていたと考えるべきでしょう。
一方『念糸縫合』は、腕はつながっているものの傷が治っているわけではありません。
ヒソカの腕を治療した後、マチは「腕の組織が全部完全にくっつくまで無理しちゃダメよ」と発言しています。
出典:HUNTER×HUNTER7巻21P/冨樫義博/集英社
つまり『念糸縫合』はものすごい応急処置という感じで、その後の治療は自己治癒力によって行われるものだと考えられます。
ということで、腕をつなぎ合わせてもらうだけでなくその場で完治させてもらいたいならピトーにお願いしましょう。
けれどなんか、ピトーの性格からして麻酔とか使ってくれなさそうですね……
クラピカの『癒やす親指の鎖(ホーリーチェーン)』は…?
他にも回復系の念能力として、クラピカの『癒す親指の鎖(ホーリーチェーン)』もありましたね。
ウボォーギンの攻撃でバキバキに骨折した腕を、自己治癒力の強化によって数秒で治療して見せました。
これもかなりのぶっ壊れ回復能力だと思われます。
では『癒やす親指の鎖(ホーリーチェーン)』でも切断された腕をつなぎ合わせることはできるのでしょうか?
描写がないのでわかりませんが、私としては「時間はかかるが治せる可能性は高い」のではないかと思います。
ただ『癒やす親指の鎖(ホーリーチェーン)』はあくまでも自己治癒力を強化する能力のため、切断された腕をつなげるとなると時間がかかりすぎて、出血多量で本人は死んでしまうかも…?
『念糸縫合』の後に『癒す親指の鎖(ホーリーチェーン)』をやったら1分足らずで完治できそうですね。
『玩具修理者(ドクターブライス)』の治療速度をめちゃくちゃ早めた感じといったところでしょうか?
もしクロロがクラピカの能力を盗んでたら、幻影旅団の回復技術えげつねぇな…
結論:スピード重視なら『念糸縫合』で完治させること重視なら『玩具修理者(ドクターブライス)』
今回の考察の結論として、切断された腕をつないでもらういたいときは、
スピード重視(応急処置)なら『念糸縫合』
その場で完治させること重視なら『玩具修理者(ドクターブライス)』
というのが私の考えです。
それぞれ良さがあるので単純な比較は難しそうですね。
しかし『念糸縫合』で腕をつないでもらったヒソカは、日常生活を送るだけならほぼ問題なさそうでした。
痛みがすぐに終わり、ほぼ腕が元に戻ることを考えるとマチにお願いしてもらった方が良いかも…?
でも、実際にマチとピトーに治療を頼むとしても…
マチ→治療費として左手2000万、右手5000万…
出典:HUNTER×HUNTER7巻14P/冨樫義博/集英社
超高額な治療費!!
ピトー→軍儀などのボードゲームで圧倒的世界王者になってメルエムに気に入られ、メルエムから治療するようピトーに命令してもらう…
出典:HUNTER×HUNTER 19巻168P/冨樫義博/集英社
さもなくば実験されてキメラ=アントになるか死ぬ!!
う〜ん、どっちがハードル低いかな……?