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【ハンターハンター399話】ノブナガ、ヒンリギに股間を見せつける

ハンターハンター399話『退去』では、3101号室から瞬間移動してきたヒンリギとノブナガが、エイ=イ一家のアジトを探索する様子の続きが描かれました。

 

ノブナガが「罠を検証するために送った一般客たちもエイ=イの関係者だった場合、アジトを特定しようとしていることが構成員に伝わってしまった可能性がある」と口にしたところ、ヒンリギは「考えても仕方がない」とノブナガの考えを否定しつつも行動に関しては否定しませんでした。

かなり息が合っている様子を見せています。

 

今回は399話『退去』の感想と考察を書いていきます。

※本誌の画像等はありませんがネタバレを含む内容のため、単行本派の方はご承知の上お読みください。

エイ=イ一家のアジト内に複数の構成員

3101号室から瞬間移動した部屋にあった扉の1つ(ヒンリギとノブナガが到着した瞬間に目の前にあった扉)を開けたところ、そこにはエイ=イの構成員が複数名いました。

テーブルを囲み、食事&談笑していたようです。

部屋にいた構成員は以下の通り。

  • トレベルム(放出系):運び屋兼殺し屋
  • ヨコタニ(具現化系):悪徳弁護士
  • オラルジ(強化系):廃棄物処理業者
  • シフォン=トト(具現化系):剥製・装飾加工業
  • モンブラン=トト(具現化系);死体処理・飼料製造業
  • ジェラート(系統不明):プロゲーマー
  • ベリゴル(系統不明):私立探偵助手
  • スフレ(変化系):ハッカー

もう1人、後ろのソファに座っている構成員もいました。顔までは見えませんでしたが、部屋に設置された罠の能力者であるボコンテ(放出系で夜逃げ屋・運び屋)である可能性が高いと思われます。

ノブナガたちの予想では、3101号室に仕掛けられた念の罠は地雷形式で、強制力が高い分、術者が近くにいることが条件と予想していました。故に3101号室がエイ=イのアジトにつながっていると見ていたことから、ソファに座っていたのがボコンテではないかなと。

 

構成員のうちトレベルムとジェラート、スフレの3人が何かの話をしていました。

「統一感」「一体感」「世界観」「演者」「一部二部制」「セトリ(セットリスト:曲順を記した紙)」などの言葉から推測すると、音楽ライブの話をしていたようです。

 

部屋にいた構成員の中で意味深な動きをしたのは、トレベルム・ヨコタニ・オラルジ・ベリゴルの4人。詳しくは後述します。

エイ=イ一家の「器官」とは?

ヒンリギとノブナガが部屋のすぐ手前にいるというのに、余裕げなエイ=イの構成員たち。

その様子からこの部屋にも念の罠が張られていると予想したヒンリギは、部屋の外から投げナイフで攻撃します。

そのうちの1本がベリゴル目掛けて飛んで行きました。

 

ベリゴルはナイフを能力で受け止めようとしましたが、隣にいたオラルジが手に持っていたジャンプで防御。ベリゴルの能力発動を阻止しました。

集英社をカキンマフィアの元ネタにしたり、ジャンプにナイフを刺したり、冨樫先生はジャンプに恨みでもあるのかな?

ベリゴルは「ナイフが手に刺さった場合、全治どれくらいか」と考えていたことから、傷を負うことで発動する迎撃型能力の可能性が高そうです。フェイタンの「許されざる者(ペインパッカー)みたいな感じですかね。

後述するトレベルム・ヨコタニが「守備隊」に名乗り出たとのことでしたから、ベリゴルの能力もアジトを守るための能力かも?

 

そんなベリゴルに対し、オラルジは「『器官』に選ばれていること」「組長のモレナから能力の使用を自重するよう言われていること」を強く言い聞かせていました。

394話『想定』で行われていたエイ=イ構成員とモレナとの会話でも「器官」という言葉が出ていましたし、399話の最後でもヒンリギは「器官(キカン)」について警戒している様子でした。

このことから「器官」はエイ=イ一家を知るためのキーワードであることは間違いありません。

 

モレナから能力の使用を自重するよう言われていることや、オラルジがベリゴルをナイフから守ったことから「器官」に選ばれた構成員は他の構成員よりも重要視されているようですね。

可能性として考えられるのは、

  • 能力そのものが貴重なため迂闊に使ってネタバレすることを防いでいる
  • 能力がエイ=イ一家そのものを支える重要なもののためネタバレを回避している
  • 使用回数に制限のある能力
  • 周囲の仲間を巻き込むくらい危険な能力
  • 能力含め、エイ=イにとって隠しておきたい人物

などでしょうか?

後述するヨコタニが、ヒンリギとノブナガに能力を分析されてしまったトレベルムに対しお詫びしようとしていたことから、「器官」と呼ばれる構成員の能力はさらに隠しておきたい重要なものなのだと考えられます。

 

また「器官」は臓器の意味合いもあるので、エイ=イ一家を1つの体と見たときに、ベリゴルなど「器官」に選ばれた者は活動する上で重要な部位にあたる構成員なのでしょう。

旅団でいうところのパクノダやシズクのような生命線に当たるレア能力者なのかもしれません。

逆にこの「器官」と呼ばれる構成員を始末できればエイ=イに深刻な打撃を与えられる…?

トレベルムの念能力「Damage(スウィートホーム)」

ヒンリギの投げナイフとノブナガの投げ刀に対して、能力を発動したトレベルム。

自身の頭にぶっ刺さったナイフの刃の部分だけを左手に持っていた缶に移動させたり、右手で触れていたヨコタニの額にできた刀傷を、自身の左腕に移動させたりしていました。

 

トレベルムの念能力は「Damage(スウィートホーム)」。放出系の念能力で、自身のダメージを攻撃してきた物質ごと移動させることができます(ヒンリギのナイフを缶に移動させたのはこの能力)。

また右手で触れていたものが受けたダメージを自身に取り込み、左手で触れていたもの(触れていない場合は自分自身に)に移すことも可能(ノブナガがヨコタニに投げた刀のダメージを移動させた能力)。

コルトピの「神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)」にちょっと似てますね

ノブナガも言っていましたが、いかつい見た目をしていて、しかも殺し屋であるトレベルムにしては不釣り合いな能力だと思います。どちらかというと防御型の能力です。

 

例えば、左手で敵に触れて自分自身を傷つけてダメージを移したり、接近戦で相手に左手を接触した状態で攻撃を受けることでカウンターを入れたりなどの使い方もできそうですが、敵に触れられるくらい近づいているなら直接攻撃した方が確実です。

やはり防御に特化した能力でしょうね。

ヨコタニの念能力「墨攻(LSDF)」

アジトに侵入してきたヒンリギとノブナガに話しかけてきたヨコタニ。

エイ=イ顧問弁護士を名乗るヨコタニは、ナイフを投げたヒンリギに対して「不法侵入」と「殺人未遂に近い傷害」に該当することを口にします。

これらがヨコタニの念能力「墨攻(LSDF)」の発動条件でした。モレナが居るアジトでのみ使用可能な具現化系の防御特化能力で、ヨコタニが名乗ることで発動。アジトの侵入者が犯した罪が重いほど、強力な衛兵を具現化できます。しかし、この衛兵は侵入者に危害を加えることはできません。また衛兵は自動操作で攻撃が効かず、ノブナガはこのタイプを「無敵型」と分析していました。

ナックルのポットクリンも攻撃が効いていなかったので無敵型ですかね

「墨攻」は元ネタとなる小説があるようで、戦国時代の中国を舞台に、戦争中に助けを求められたらどんな方法を使っても守る集団を描いた作品とのこと(読んだことない)。

まさにヨコタニが具現化した衛兵の行動に似ていますね。

LSDFは元ネタが分からなかったので、知っている方がいたら教えてください❤︎

 

具現化した衛兵はノブナガから刀を没収し、ノブナガの股を開き、股間をヒンリギに見せつけるかのような体勢のまま部屋に引きずり込みました。

これでもうノブナガとヒンリギは股を見せ合う仲ですよ、ええ。

そして部屋に仕掛けられた罠が発動し、ノブナガは瞬間移動。3101号室に戻されてしまいました。

その後、ヒンリギも衛兵によって瞬間移動させられてしまったようです。

ノブナガさん能力使ってよ!さぁ早く使ってもったいぶらずにさぁ!

部屋に入ると罠が発動するため、ノブナガは話しかけてきたヨコタニへ刀を投げ、眉間に突き刺しました。

ノブナガの刀には紐がついており、投げても引き戻すことができるようです。

刀を投げた際にノブナガはオーラを纏っていましたが、これがノブナガの念能力なのかというと……分からない!!

 

ノブナガは強化系ですから「投げた刀を自在に操る」なんて発にするとは思えません(強化系が苦手な操作系の領分ですよね)。なので今回は刀を投げただけかなと。

ただ、ノブナガの円が半径4mで腕+刀の間合いより明らかに広いのは、この紐を足した長さと考えれば合点がいきます。

 

いまだに能力を使わないノブナガさん……割とノブナガの戦闘シーンが増えてきたのにまだ能力を使わないなんて……もしや本当にノブナガさんの能力は円なのか?

あるいは強化系だから発を作らず、身体能力や刀の切れ味の強化しかしてないパターンか?

謎が深まる男・ノブナガ

日本?出身のヨコタニ

ノブナガが武士の魂である刀を投げたことに驚いたヨコタニ。

ノブナガは根っからの武士ではなく、なんか気がついたら刀持ったチョンマゲになってた人だから……そんな魂を持ってなくても仕方なし。

そしてヨコタニは、「我が故郷」の侍は戦闘において飛び道具の使用を良しとしない精神が……と能書きを語り始めました。

武士・侍がいる国が故郷ということは、ヨコタニの出身は日本?だと思われます。

 

ただしハンターハンターの世界では「日本」という呼ばれてはいないでしょうね。別の呼び方があるのでしょうが、日本と思しき国があるのは事実。

ゴンと同期のハンターであるハンゾーは、ハンター試験後に自分の名刺をゴンたちに渡していました。その名刺に書かれている文字は日本語で、ハンター文字ではありませんでした。

ハンゾーが忍者でるあることを考えると、日本をモチーフにした国があり、ヨコタニとハンゾーは同郷ということになりそうです。

他にもハンターハンターで登場した国や街には元ネタがあるケースが多いよ!ぜひ調べてみてね!

仕事をやり遂げた男・ヒンリギ

ヨコタニが具現化した衛兵に捕まる直前、ヒンリギはエイ=イのアジトにある「センタクルーム」内の棚の下に、発信機を元に具現化した生牡蠣を置いてきていました。

構成員たちがいた部屋は、外に出て入ると3101号室にワープしてしまうので、構成員たち自身は外に出ることができない。それを逆手に取ったファインプレーです。

これで外からエイ=イのアジトを探しているフィンクス・フェイタンが、アジトが船内のどこにあるかを特定できます。

 

398話で具現化した生牡蠣を飲み込んでいたヒンリギ。捕まる前に吐き出したようですね。

わざわざ生牡蠣を飲み込んだ意味よ…いや無意味だというのは結果論ですね

もともと体のどこかに発信機を仕込んだのでは、身ぐるみ剥がされた場合にバレる可能性があるから飲み込める生牡蠣にしたわけで。今回のケースでは吐き出すしか無かったと思われます。

さすがヒンリギ。相変わらず有能といいますか、仕事ができる男ですね。

 

ヒンリギはオーラ切れなのか、今日はこれ以上能力を使えないとのこと。

ここまで有用な能力を無制限に使えたら強すぎますので、当然ですね。

それでもノブナガたちがエイ=イ一家を掃討するサポートをしてくれるそうで、さらにヒンリギの有能さが光ります。

399話「退去」の全体的な感想

ヒンリギが生牡蠣発信機を置いてきたことでエイ=イのアジト特定につながりそうですが、せっかくリスクを取って罠に飛び込んだのに、エイ=イ構成員を1人も始末できなかったのは割りに合わない気がします……

ノブナガもほぼ何もできず、大股開きの状態で衛兵たちに捕まり、刀まで奪われちゃいましたし……それで分かったことは構成員2名の念能力だけ。思っていたほどの収穫にはなりませんでしたね。

 

ヨコタニの能力に「モレナの居るアジトでのみ使える」という制約があったことから、今回ヒンリギたちが覗いた部屋のさらに奥にモレナがいたことは間違いないでしょう。

あとはエイ=イのアジトの場所を特定し、罠を攻略できればモレナに届きそうですが……399話ラストページに「王子たちにも動きが!?」とあるので、来週は王位継承戦パートに戻るかもしれません。

この予告、いつもあまり当てになりませんが

どっちにしろ、エイ=イの構成員は大半が念能力すら明らかになってませんので、モレナにたどりつくまでまだ時間はかかるでしょう。

今回の連載は残りあと1話だと思われますので、王位継承戦の方もマフィアの方も、ここから大きな進展は無いかもしれませんね。

391話〜399話までに始末できたエイ=イの構成員は、パドイユとルイーニーの2人……気が遠くなるぅ!