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【ハンターハンター】ノブナガさん、ガチで「発」が無い説について考えてみる

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幻影旅団で唯一「発」を披露していないノブナガ=ハザマさん。

団員たちの中には能力の詳細を隠している者が多く、ノブナガさんも極力秘密にしておきたいのだと思います。が、あまりにも「発」を出さないので、もしかしたらノブナガさんは「発」が無いのではないか?とさえ思えてきた今日この頃。

そこで本記事では、ノブナガさん、ガチで「発」が無い説について考えてみたいと思います。

窮地に追い込まれても「発」を使わないノブナガさん

ブラックホエール1号内で、カキン帝国マフィア・エイ=イ一家のアジト捜索に参加していたノブナガさん。

同じくカキン帝国マフィア・シュウ=ウ一家の若頭であるヒンリギとともに、エイ=イ一家のアジトに侵入しました。

アジト内でエイ=イの構成員を発見したノブナガさんとヒンリギでしたが、敵のアジト内である以上うかつな行動はできません。相手の罠にかからないよう慎重に攻撃を仕掛けますが、エイ=イの構成員であるヨコタニの念能力「墨攻(LSDF)」による反撃を受け、ノブナガさんは大股開きをしたままアジトを追い出されてしまいます。

 

「墨攻(LSDF)」は防御特化の能力で敵に攻撃できないため、ノブナガさんもヒンリギも死傷することはありませんでしたが、それは結果論。敵が何らかの能力を使ってきて、死ぬリスクがあったことには間違いありません。それにも関わらず、ノブナガさんは「発」を使用する気配すらありませんでした。

窮地に追い込まれても徹底して「発」を使おうとしないノブナガさん。その姿を見ると「もしかしてこの人、ガチで『発』を開発してないんじゃないか?」という可能性を考えずにはいられないのです。

ノブナガさん「発」が無い説の根拠になりそうな点

もちろん、ノブナガさんに「発」が無いというのは私の勝手な妄想であり、旅団員たちの念の熟練具合を見ても、この妄想通りである可能性は低いでしょう。

しかし、ノブナガさんが「発」を開発していないと思えてしまう根拠は他にもある上、「発」が無いメンバーがいることによる幻影旅団としてのメリットもあるのです。

それらの点を考えると、ノブナガさん「発」が無い説も無視できないかなと……

ここからは、ノブナガさん「発」が無い説の根拠になりそうな点を2つ紹介します。

強化系に必殺技は不要

冨樫義博展で公開された、念系統と各系統に該当するキャラクター表により、ノブナガさんの得意系統が強化系であることが確定しました。

また作中でのウイングさんの話では、強化系は基本的に必殺技を必要としないとのこと。身体能力を高めることに長けた強化系は、「纏」と「練」を極めるだけでも必殺技レベルの攻撃力を発揮できるから不要というのがウイングさんの理論です。

強化系であるゴンの「ジャンケングー」や、ウボォーギンの「超破壊拳(ビッグバンインパクト)」は、彼らにとって必殺技=「発」にあたりますが、その本質は念の基礎を応用した「硬」に技名を付けたものでしょう。「硬」自体は、念の系統に関わらず習得できます。

ゴンやウボォーギンと同じく強化系のノブナガさんも、ウイングさんの理論に則り、必殺技つまり「発」を開発していないのかもしれません。ノブナガさんは念(オーラ)を、刀の間合まで広げる「円」と、刀の切れ味を強化する「周」、そして自身の身体能力強化のためだけに使い、特別に「発」は作っていないのではないかと。

この説は昔からネットを中心にささやかれていましたが、ヨコタニの念を受けても「発」を使う構えすら見せなかったことから、より濃厚になったと考えられなくもありません。

幻影旅団に不足する能力を補うために「発」を開発していない?

ノブナガが「発」を作っていないことは、幻影旅団全体にとってのメリットになっているとも思えるのです。

幻影旅団は欠員が出ると、クロロがどこからか人材を確保してきます。その人材は誰でもいいというわけではなく、旅団の活動に必要な念能力を持つ人材を見つけ、スカウトしているようです。

例えばコルトピやシズクは幻影旅団に途中参加したメンバーであり、戦闘員ではありませんが、幻影旅団が盗賊団として活動する上で有用な能力を身に付けています。

コルトピの念能力「神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)」は、コルトピが触れた物のコピーを24時間の時間制限付きで作成できる能力です。旅団が物を盗んでも、持ち主に気付かれるまで時間稼ぎができます。

シズクの念能力(で具現化した掃除機)「デメちゃん」は、シズクが生き物と認識している物と念でできた物以外を吸い込むことが可能。作中ではデメちゃんで死体を処理したり、体内の毒や血液のみを吸い出したりしていました。特に死体を始末して戦闘の痕跡を消せることは、旅団が逃走する上でかなり有用でしょう。

この2人が入団した経緯は作中で描かれてませんが、クロロが彼らの能力を見て戦闘力以上のメリットを感じ、スカウトしたのだと思われます。

 

ただし、念能力者は世界的に見てもごく僅かであり、能力を隠して生活している者がほとんど。現存の幻影旅団員だけでは対応できない事案が発生した際、クロロが新しく人材をスカウト(あるいは「盗賊の極意(スキルハンター)」で盗む)しようにも、思うようにいかないケースもあるでしょう。

そんなとき、既存メンバーの中に「発」を開発していない団員がいれば、その者にその状況にあった「発」を作らせ、対応することができます。その団員こそノブナガさんなのかもしれません。

クラピカの鎖と同じ理屈ですね。クラピカは念の修行中、師匠のイズナビから5種類の鎖のうち1つだけ能力を決めず、空きを作るよう言われていました。理由は、後から別の能力が必要になった場合、新しい能力を追加できるから。クラピカはその教えに従い、人差し指の鎖の能力を決めずにおいたのでした(後から他人の能力をオーラごと吸収し、使用できる「奪う人差し指の鎖(スチールチェーン)」を開発しています)。

同じ理由で、クロロもあえてノブナガに「発」を開発させず、空きにしている可能性がある……かも?

 

もしこの妄想の通りだとしたら、ノブナガさんの旅団への貢献具合、なかなかえげつねぇですね。子供のときから付き合いのある団員たちが、みんなカッコいい必殺技を編み出している中、1人だけ何年も我慢してきたわけですから。

フランクリンがノブナガの能力を知ってそうなので、やはり真相不明

かれこれ20年以上「発」を読者に隠したままのノブナガさん。そろそろ「半径4mの円(つーかこれが限界)」以外の能力を見せてくれないと、本当に「発」無しのレッテルを貼られてしまいます……いやもうベッタベタに貼られていますね。

単に「円の中に入った物を超高速&超切れ味の刀で斬る」でもそこそこ強そうではありますが、ここまで引っ張ってきた割には……感が否めません……

 

もちろん、まだノブナガさんが「発」を見せていないだけの可能性は十分にあります。

作中でフランクリンがノブナガさんの能力について、「タイマン専門っていうか限定条件付きみたいなところがある」と言及しているシーンがありました。そのため、フランクリンはノブナガさんの能力(発)を知っているのでしょう。

読者にこそ隠しているノブナガさんの「発」ですが、フランクリンの言葉を考慮すると、すでに「発」を開発しており、過去に旅団員の前で使用していると思われます。

ただ、「円」と一刀流による居合の組み合わせもタイマン専門と言えなくもないので、やはりノブナガさんの「発」は存在しない可能性も……と考えていくと、堂々巡りで答えが出ませんね。ノブナガさんが自身の「発」について語ってくれるか、発動してくれるそのときを待ちましょう。来るのかな……?