ハンターハンター402話、ジャンプに掲載されましたね!このペースだと、ストックしている原稿分は毎週掲載されるのかな……などと想像しております。
とりあえず今回は、No.402『手紙』の感想を書いていきます!
※ジャンプ本紙の画像は貼っておりませんがネタバレを含みますので、ぜひ本紙を先にお読みください。
- 和平協定が成立
- 第9王子暗殺を企てるバルサミルコ
- 念の才能がヤバい第4王子と「詛贄者」疑惑のサルコフ
- 第4王子の念獣の能力
- 第11王子にかけられた念(低級邪霊)
- 第7王子を排除する計画
- 手紙の内容
- 弱々な低級邪霊くんたち&強々なバショウの「流離の大俳人(グレートハイカー)」
- 来週は掲載されるの?
和平協定が成立
第5王子私設兵・ロンギからクラピカに提案された、第14王子との和平協定が成立。これで第5王子と第14王子はお互いに不利益になる行動はしない約束が結ばれました。
この和平協定は第3王子にも伝わり、(ロンギの次にクラピカの念講習を受けた第3王子私設兵・テンフトリ経由で伝わった?)、「もし第3王子・第5王子・第14王子の3名が最後まで残った場合、第5・第14王子は離脱する」という条件が追加されました。代わりにクラピカは、第3王子私設兵のサカタとハシトウが第14王子の部屋に無期限で残り続けることを希望しているとのこと。そして第3王子は了承。
この和平協定は実質的に第3王子・第5王子・第14王子の3名に及んでいるということですね。
さまざまな条件があってまだ安心はできませんが、クラピカとしては上位王子を味方に付けられたのはかなりの進歩でしょう。私設兵を抱え、その中に念能力者も含まれる上位王子は危険な存在ですから、できる限り丸め込んでおきたいところ。
ただ第3王子・第5王子とも守護霊獣の能力は依然判明しておらず……第1王子私設兵・リハン(プレデターの人)は、第5王子の守護霊獣について「条件型」と分析しているようですが、これもまだ確定事項とはいえず、不明なまま。
2人の守護霊獣の能力がわからない以上、クラピカも安全とは言い切れません。王子の意思と無関係に攻撃する守護霊獣もいますからね。
また第3王子は和平協定の条件を聞き「第5王子が『継承戦を離脱する』という条件を提示するとは思わなかった」的な反応をしました。第5王子以上の上位王子はみんな王になる気満々で、誰も隠すつもりすらない状態だったので意外に感じたのでしょうね。
第3王子の疑念は割と的を射ており、第5王子はまだ王位を諦めたわけではありません。この和平協定の内容を部屋にいるリハンに聞こえるように話すことで、第1王子の意識を第3王子に向けさせようとしています。
和平協定によって得をするのが第3王子である場合、各王子の直接的な暗殺を行っている第1王子は第3王子を優先して狙うと考えているのでしょう。和平協定をも攻撃に利用する第5王子……やり手ですねぇ。
第5王子はクラピカも取り込もうとしてますし、まだまだ不安要素は盛りだくさんです……
第9王子暗殺を企てるバルサミルコ
第1王子私設兵のバルサミルコは、第9王子(アーチェリーで世界大会銀メダルの人)を暗殺しようとしている様子。自身の靴に、吸い込むと半日で死に至り、痕跡が残らない毒を仕込んでいました。
この毒は大気中だと30秒足らずで不活性化してしまう欠陥品のようですが、その威力は抜群。無風の室内にて、対象者の至近距離で吸い込ませれば死亡率100%……毒性でいえば『貧者の薔薇(ミニチュアローズ)』に匹敵しそうですね。
402話の最終ページでセンリツとカイザル(司法省の人)が、第9王子の能力が発動して本人が倒れたと話していました。これがバルサミルコの手によるものなのか、第9王子の守護霊獣の能力による副作用なのかは不明……
バルサミルコが権力モリモリの第1王子私設兵とはいえ、裁判で拘留中の第9王子に接触するのは難しそうですが、果たして真相やいかに。
第9王子は実直で、自分の意思で真っ先に王位継承戦から降りようとしていた善人寄りの王子です。もし王になればカキンを良い方向に導いてくれそうな人柄。だから死んでほしくないのですが……こういう明らかな善人は遅かれ早かれ死んじゃいそうですよね。良い人であることが死亡フラグとしか思えないのです。
念の才能がヤバい第4王子と「詛贄者」疑惑のサルコフ
第4王子(ツェリードニヒ)は部屋で、ランニングマシンに乗りゲームをしながら「絶」の修行中。おそらく「絶」になるまでの時間を早める修行をしているのでしょう。
その様子を見ながら指導を続ける私設兵のサルコフ。生まれたときから「絶」ができるサルコフでも、「絶」になるまで10秒切るのにかかった修行期間は1年。第4王子は驚異的なスピードでスキルアップしています。
さらに第4王子は「絶」状態で走りながらゲーム、そして人と話すというマルチタスクを披露。こんなことはサルコフでもできないそうです。
第4王子の念のスキルはすでにそこらの念能力者を上回ってそうですね。まだ修行を始めて数日ですよ……1000万人に1人の才能を持つゴンとキルアでもここまでスムーズにはできてなかったのに……
第4王子の天才っぷりが発揮される裏で、地味にサルコフが第5王子私設兵のロンギと同じ「詛贄者」、つまりビヨンド=ネテロの実子である可能性が示唆されました。
ロンギの話では、ビヨンドが王子殺害の呪いをかけ「詛贄者」とした子どもは複数名おり、それぞれの王子の私設兵になっている可能性があるとのこと。彼らは赤ん坊のころにビヨンドに「念の攻撃」をされ、念能力が覚醒。そして念に目覚めた赤ん坊は疲労を抑えるため短期間で本能的に「纏」や「絶」の技術を身に付けるそう。
このことから、出生時点で「絶」ができていたというサルコフも「詛贄者」であることが考えられます。
ロンギは自身で調査してこの事実に気付きましたが、他の「詛贄者」たちは自覚がないそう。そのためサルコフは、単に自分を「生まれたときから念が使えた特別な子」くらいに思っているはず。
だからこそ第4王子の才能に対して嫉妬のような感情を抱いているのかもしれませんね。「俺は天性の念能力者だったのに、後発の第4王子に追い抜かされるなんて」みたいな。
気持ちはわかります。悔しいよな、サルコフ。でもな、キミは作られた天才で、この世の中には天然のマジものの天才ってのがいるもんなんや。
第4王子の念獣の能力
第4王子が「絶」中に能力を発動できるのは、守護霊獣とは別に生み出された念獣が自律し、普段蓄えたオーラを使って第4王子の代わりに能力を使っているから。サルコフはそう予想しました。
これも推測であり確定ではないのですが、もしサルコフの予想が当たっていれば、第4王子の「未来を見て改変する能力」は念獣が蓄えたオーラが切れたら発動できなくなるのかもしれません。つまり能力を連続使用するには、念獣がオーラをチャージする時間が必要になるのではないかと。
無敵に思える第4王子の能力ですが、念能力である以上何かしらの制約があり、それが突破口になるでしょう。完全無欠の能力が作れない点こそ念能力の、ひいてはハンターハンターが能力バトルものとして面白い理由ですからね。
第11王子にかけられた念(低級邪霊)
明らかに様子がおかしい第11王子(フウちん)。衰弱しているのに、妙にテンションが高く、能力も進化していました。
第11王子の背後には無数の亡霊が取り憑いており、こいつらが悪さをしているのだと思われます。402話では第1王子がこの亡霊を「低級邪霊」と呼んでいました。衰弱した者に取り憑く怨霊みたいな存在だと。
姉の第10王子(カーちん)は、第11王子の背中に虫刺されのような痕があることを発見。センリツの見立てでは、この痕は念による攻撃の記で、第11王子は不意に攻撃を受けてしまった可能性が高いとのこと。
また第11王子が進化した能力に依存している点から、第10王子は攻撃者がジャンキーの第7王子(髪の毛が左右にモサモサな人)だと推測。彼の麻薬好きが守護霊獣にも反映されており、第7王子の故意かはわからないものの、第11王子はその攻撃(罠)を受けてしまったと考えています。まだ確定ではありません。
後に第11王子が第7王子に手紙を渡した際、第7王子は彼女の心身を案じていました。このことから、もし第7王子の守護霊獣による攻撃の場合、本人の意思とは無関係に守護霊獣が第11王子を攻撃してしまった可能性が高そうですね。
センリツが「罠にかかった」という表現をしていたように、第7王子の守護霊獣の攻撃条件に第11王子が偶然はまってしまったという感じでしょう。
ちなみに第7王子の守護霊獣は、No.375『説得』で次のように解説されています。
- 具現化系 半強制型の操作能力
- 標的の欲望を具現化し、罠を張る。標的が罠にはまる(欲望を満たす)ことで発動する
「罠」という言葉が共通してますし、欲望の具現化や欲望を満たすのが第11王子の能力の進化に該当する……と考えると、犯人の候補として全く的外れではないのかも?
第11王子に取り憑いた亡霊は、その直前に登場した第2王子(わがままな人)の私設兵が発動した「つじつま合わせに生まれた僕等(ヨモツヘグイ)」の能力によるものかと思ってましたが、別の可能性が出てきましたね。
これまでほとんど動きがなかった第7王子も絡んできましたか……本当に複雑すぎる!!
第7王子を排除する計画
第11王子に取り憑いた低級邪霊の原因と思われる第7王子(の守護霊獣)を排除するべく、計画を練るセンリツと第10王子、そしてカイザル。
その計画は、第11王子の能力で第7王子の部屋と救命艇がある部屋をつなげて、第7王子を救命艇でブラックホエール1号の外に出してしまうというもの。
もし第7王子がこの計画に乗れば(王位継承戦からの離脱を望めば)、自分の意思で救命艇に乗ってもらう。しかしそんなことはしないと踏んでる第10王子。本命はセンリツの笛で眠らせて、カイザルが第7王子を運んで救命艇に乗せること。
もしその過程で殺せそうなら第7王子を殺すのもあり。王位継承戦中に脱出しようとした第10王子が救命艇の中で謎パワーにより死んだので、第7王子も救命艇に乗って船外に出たらどのみち死ぬんじゃないかとは思いますが……
まだ第7王子の犯行かはわからないのに殺しちゃうことも視野に入れるあたり、センリツたちっていうか第10王子の殺意すごいっすね……
しかし第11王子の能力は、本人が実際に足を運んだ場所しか移動範囲に含められません。そこで準備段階となる計画を実行。
第10王子の遺書をでっち上げ、第11王子の手で他の王子に直接手紙を渡す。これにより第7王子(ついでに他の王子も)の主寝室と救命艇がある部屋をつなぐという計画です。
カイザルの協力により、本来ならまずできない下位王子が上位王子の部屋に行くことを実現。無事第7王子含め他の王子にも手紙を渡し、能力の条件を満たせました。
センリツと第10・第11王子にかなり入れ込んでいるカイザル。本来カイザルは中立的な立場であるべき。その動機はセンリツのことが好きだからということと、第11王子に王位を継いでほしいということのようですが、センリツはかなり懐疑的です。
自分に言い寄ってくる男はまず疑う。それがセンリツのスタイル。
もちろんセンリツが疑っているのはただの思い込みだけでなく、カイザルの心音に全く変化がないのも理由です。カイザルが誰かに操作されている可能性は拭いきれません。
が、私は気付いています。カイザルはガチでセンリツに惚れているのだと。カイザルのような冷徹そうな人間が誰かに肩入れし、リスキーなことを犯すなんて恋してるからに決まってる!!
しかしカイザルよ、センリツにはクラピカという絶対的信頼を置くボスがいるんだ。キミの恋愛は敗北の一途を辿るだろう。残念だったな。
手紙の内容
第11王子から各王子に渡された手紙。その内容は、カイザルら司法省が集めた王子たちに関するスキャンダラスな情報でした。第10王子の遺書としてこの情報を見せた後に各王子たちがどう反応するか、どう動くのか見るのが目的でしょう。
手紙の具体的な内容は不明ですが、第7王子の反応を見るに、主に第7王子と第4王子に関するリーク情報のようです。
第4王子は一般人の殺害に、緋の眼を収集など完全にアウトなことをやっているので、いくらでも悪事が出てくることでしょう。
また薬物を常用しており、シャ=ア一家のケツモチをしている第7王子もヤバめな情報がたくさんあるはず。手紙を読んで「見(様子見)」をすると決めた第7王子。少なくとも抑止力として手紙が効果を発揮したことは間違いありません。
そして気絶中の第9王子にも目覚め次第手紙を渡そうとしているセンリツたち。
第9王子の手紙には、
- 「第1王子の秘密」
- 「第4王子の悪行」
- 「第9王子の出生の秘密」
- 「継承戦そのものを揺さぶるほどの情報」
が書かれているとのこと。
これ、結構ヤバめな気がします……
「第1王子の秘密」というのは、今話にあった「特殊戒厳令の執行を目論んでいること」か、他の秘密か……そして「継承戦そのものを揺さぶるほどの情報」が何かは定かではありません。しかし、「第4王子の悪行」は第9王子にとって間違いなく劇薬。
第9王子は第4王子のことを慕っており、兄として尊敬しているみたいな言及がありました。
そんな第4王子が殺人を始め数々の犯罪を行っていて、それを権力でもみ消していたと知ればどうなるでしょうか……先述のとおり善人な第9王子は、第4王子を敵と見なすでしょう。センリツたちもこれを狙っているのだと思われます。
ただ、もし第9王子が第4王子の行いを正当化するくらい心酔していたら話は変わってきそうです。
そして「第9王子の出生の秘密」。まだ可能性の話ですが、第9王子がビヨンドの実子かもしれませんよね……前話でロンギが、王子たちの中にビヨンドの実子がいると推測してました。その実子が第9王子なのかも……?
これもまだ予想の範囲を出ず、確証は一切ありません。全く別件である場合も考えられます。
いずれにせよ、第9王子に渡される手紙が、彼の行動に大きく影響しそうです……バルサミルコに暗殺されていなければの話ですが。
弱々な低級邪霊くんたち&強々なバショウの「流離の大俳人(グレートハイカー)」
第11王子を蝕んでいる低級邪霊くんたち。「低級」と呼ばれているとおり、強者には弱い様子。第1王子の守護霊獣が威嚇したら、ファーっと消え去ってしまいました。まるでライオンに怯えるネズミのように。
そして今話でもう1回ファーっとなった低級邪霊くんたち。その原因は、第7王子の護衛をしているバショウが書いた俳句でした。バショウの念能力「流離の大俳人(グレートハイカー)」による御守りで抑え込まれてしまったのです。
「流離の大俳人(グレートハイカー)」は句の中に祈語を入れることで御守りの効果を発揮するそう。そして「光」の文字を入れることで癒やしや浄化の効果を得られ、季語を含めるとその力が増すとのこと。簡易的かつ一時的な除念ができるみたいな感じですかね。
バショウが第11王子に渡した句は、
清光や
凍道により
耀けり
句の意味や善し悪しはよくわかりませんが、「オレ様が 殴ったモノは みな燃える」よりハイクオリティな句だということは何となく伝わります。
この句により低級邪霊くんたちは浄化されましたが、原因となる念を解除しない限り第11王子の危機には変わらないそうです。
「流離の大俳人(グレートハイカー)」は謎が多い能力でしたが、また1つ詳細が明らかになりましたね。
バショウ曰く、詠み記した句の内容が実現する能力なのだそうですが、これまでは人や物を燃やす力しか披露されず、「燃やすことしかできないのでは?」とささやかれてきました。
しかし今話にて、俳句で呪いを一時的に浄化する力まで得られることが判明。燃やす以外にも何でもできちゃう可能性が高まりましたね。
念の有効範囲やバショウのオーラ量次第だと思いますが、例えばバショウが
オレ様が
殴った船は
みな沈む
みたいな句を書いて、船室を殴ればブラックホエール1号ごと沈没させられるのかな……?
とんでもない切り札・バショウが王位継承戦を掌握する日が来る……?
来週は掲載されるの?
402話でわかったことやその感想を綴ってきました。
第11王子からの手紙はクラピカにも渡り、センリツが「王子たちのスキャンダル情報を書いたし、他の王子も牽制しといたから何か策を考えてね」と丸投げしたところで今話は終了。
上司であるクラピカのことをセンリツが心底信頼しているのはわかりますが、ちょっと信頼が重すぎるような気も……でもクラピカなら何とかしてくれるでしょう!緋の眼(偽物)を落札して29億失い、ネオンの占いまでできなくなったノストラード組を立て直した男(?)ですから!
そして次週について。最終ページの次回予告には「おわり」としか書かれていなかったので、掲載されるかどうかわかりませんね……(もしジャンプのどこかに情報が書かれているのを見つけた方は教えてください)
今のペースを考えると掲載されそうですが、何とも言えぬ。だが待つさ、いくらでもな。