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【ハンターハンター】クラピカを除く賞金首ハンター達が不甲斐なさ過ぎる件

 

ハンターハンターの世界には「賞金首ハンター(ブラックリストハンター)」と呼ばれる、懸賞金がかけられた犯罪者などを捉えたり、殺害することを目的としているハンター達がいます。代表的なところではクラピカが賞金首ハンターです(クラピカのターゲットは基本的に幻影旅団のみではありますが)。

クラピカはマフィアとして、そして十二支んとしても非常に有能かつ戦闘でも旅団メンバーのウボォーギンをサシで撃破するなど目覚ましい活躍を見せていまいした。

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クラピカ以外にも賞金首ハンターは登場しているのですが、思い返すと賞金首ハンターが絡む事案は、賞金首ハンター達が非常に不甲斐ない結果に終わっている事案ばかりなのです。おそらく凶悪な犯罪者と日夜戦闘を行っているであろう賞金首ハンターがそれでいいのかと疑問に思ってしまうほどです。そこで今回は、

不甲斐なさ過ぎる賞金首ハンター達

についてまとめてみました!

 

 

 

候補生の時点で強さは微妙

まだ正式に賞金首ハンターであったわけではないですが、ゴンたちが受けた287期ハンター試験において、賞金首ハンター志望の受験生がいました(受験番号255番、名前はトードー。レスラーだったようです)。彼は二次試験にて受験生達に寿司を作らせたメンチの試験結果に納得がいかずブチ切れていましたが、美食ハンターであるブラハに一蹴され、メンチにも「それで賞金首ハンターとは笑わせる!」みたいなことを言われてました。

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(引用:HUNTER×HUNTER 2巻74P/冨樫義博)

美食ハンターは戦闘メインのハンターではありませんが、賞金首ハンターになりたがっている候補生くらいは余裕で倒せるようです。もちろんプロハンターである時点で念は使えるはずですから、もはや常人なんて一捻りなんでしょうけど、戦闘のプロフェッショナルを目指す人物が美味しいものを目指している人物に負けるというのはちょっと恥ずかしいです。例えると、アマチュアのボクサーが川越シェフに負けてしまうようなそんな感じです。

賞金首ハンターを目指す者=強者というわけではないようです。トードーは相手が試験官を任されるほどのプロハンター相手でしたが、話にならないレベルでした。

 

 

10歳の女の子に100人がかりで負ける

以前ゾルディック家の屋敷に賞金首ハンターが100人もの子分を連れて乗り込んできたことがあったそうです。ゾルディック家の面々にはその顔写真にすら1億ジェニーの懸賞金がかかってるほどですので、命を狙うハンターなどは多いようです。

関連記事:【ハンターハンター】キルアの顔写真にも懸賞金がかかっているのか?考察してみた! - 私の名前はジロギン。

しかしその100人のハンター達は当時10歳だった執事見習いのカナリアに全員ボコボコにされ、壊滅状態に追い込まれました(その100人のうちの1人だったシークアントはそのままゾルディック家に雇われました)。

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(引用:HUNTER×HUNTER 5巻109P/冨樫義博)

現在カナリアは念を使えるようですが、当時は3年前で10歳ですから、当時から念を習得していたかはわかりません。ただ問題は賞金首ハンター達がゾルディックの家族の誰かにたどり着くのは愚か、ゴトーやツボネなど執事の誰かにたどり着くのは愚か、執事見習いで10歳の少女であったカナリアにのされてしまったということです。おそらくこのハンターはプロではなくアマチュアのハンターで、ろくに念すら使えない素人同然のハンターだったとは思います。それでも女の子に100人がかりで勝てないってのはちょっとなぁ・・・ったいうかカナリア強すぎないか?

 

 

 

幻影旅団に手が出せない

幻影旅団は残忍で有名な盗賊団です。団員全員がA級首の賞金首で、熟練のハンターでも迂闊には手が出せないとされています。

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(引用:HUNTER×HUNTER 1巻52P/冨樫義博)

されているはずでしたが、クラピカはプロハンターになり、念の修行をしてわずか半年ほどで旅団の中でも戦闘においては団員たちの信頼を集めるウボォーギンを真っ向から破りました。確かにクラピカは緋の眼による「絶対時間(エンペラータイム)」や幻影旅団を捉えるためだけに編み出した「束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)」など、完全な旅団対策を積んでの戦いでしたが、単純な体術でもウボォーギンを圧倒していました。クラピカの才能はすさまじいですが、よく考えるとまだハンター歴半年のひよっこが旅団の戦闘員を倒せちゃってるんですよね。幻影旅団を狙うハンターといえばほぼ間違いなく賞金首ハンターでしょう。熟練の賞金首ハンター達は何をやっていたのか・・・と疑問に感じてしまいます。

 

 

遺跡ハンターのジンの方が功績を立ててる

グリードアイランド編にて、死刑囚のレイザーはゴンと直接の戦闘にはならなかったものの、その念弾の破壊力などは食らえば即死するレベルでした。直接の戦闘をしても化け物みたいに強いと思われます。幻影旅団の中でも好戦的なフィンクスが「こいつ強ぇな」と思うほどレイザーは強いのです。

関連記事:【ハンターハンター】レイザーの強さはどれくらい?作中描写から考察してみた! - 私の名前はジロギン。

そんなレイザーを逮捕したのはゴンの父・ジンでした。ジンはハンター協会元会長のネテロが「世界で五指に入る念使い」と評するほどですので、戦っても強いと思われます。しかしジンは賞金首ハンターではなく遺跡ハンターで、遺跡などの発掘を主な活動としているハンターです。犯罪者を捕まえるのは遺跡ハンターの専門外ではありますが、ジンは凶悪な犯罪者だったレイザーを捕まえています。ハンターの仕事のうちにはレイザーのような犯罪者を捉えることも含まれるのですが、だとしたら賞金首ハンターの存在意義って一体・・・と思ってしまいます。レイザーを捕まえくらいはしていて欲しかったですね。

言い訳をするのあれば、「レイザーは賞金首になる前に捕まった」可能性ですね。レイザーの首に賞金がかかっていなかったのだとしたら賞金首ハンターの出る幕ではないですね。賞金首じゃないですから。レイザーがどれだけ悪いことしていても賞金首じゃなければ、賞金首ハンターは狙わなくても問題ないですね。

 

 

 

決め手となったブシドラさん

新会長選挙編にてブシドラ=アンビシャスさんというハンターが登場しました。かっこいい名前ですね。

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(引用:HUNTER×HUNTER 31巻179P/冨樫義博)

ブシドラさんは賞金首ハンターで、しかも星を持つシングルハンターです。モラウと同格のハンターです(ツェズゲラさんとも同格ではありますが)。シングルハンターはその分野で大きな功績を立てなければなれませんから、ブシドラさんも相当な賞金首を捕まえた経歴があるのでしょう。

関連記事:【ハンターハンター】シングルハンターからトリプルハンターまでのなり方や条件をまとめた!(その他ハンターについて) - 私の名前はジロギン。

作中でブシドラさんは会長選挙の裏でゴンの治療をしようとしているキルアを邪魔するために動いていたイルミとヒソカを打倒するべく自らヒソカと勝負をしに行きました(本当はハンター十ヶ条の改定をアピールする良いきっかけとして乗り出しただけなのですが)。しかし!なんとヒソカに戦闘描写なく殺害されました。

賞金首ハンターでありシングルハンターでもあるブシドラさんは完全な武闘派ハンターとしてヒソカと同等以上に渡り合ってくれると思ったのですが・・・おそらくゴトー以上にヒソカに完敗してしまったものともわれます。戦闘シーンカットですからね・・・確かにブシドラさんも咬ませ犬としていい仕事をしてくれてはいるのですが、残念なことに賞金首ハンターの評価を決め手となってしまいました。どんまい、ブシドラさん。でもよく頑張ったよ。

関連記事:【ハンターハンター】ブシドラ=アンビシャスの強さや性格を考察した! - 私の名前はジロギン。

 

 

 

ハンター試験三次試験「トリックタワー」の試験官であったリッポーも賞金首ハンターでした。犯罪者を捕まえてトリックタワーに隔離していたようです。これは旧アニメ版での描写なのですが、リッポーは解体屋ジョネスのことを「自分が捕まえた最高傑作」と語っていました。しかしジョネスは念の存在すら知らなかったキルアに瞬殺されるレベルで、今思い返すと「プロハンターがいくらキルアとはいえ念が使えない受験生相手に殺される犯罪者を最高傑作と呼ぶのはどうなの?」と思ってしまいます。ただこれはアニメオリジナルの描写で原作でのリッポーはジョネスのことを最高傑作とは言っていません。もっと凶悪な犯罪者を捕まえている可能性は大いにありますので、今回はカウントしませんでした。

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ただ、賞金首ハンターが弱いというのは仕方がないことだと思えます。だって「もし念能力が使えたとしたら悪用した方が儲かる」のですからね。わざわざ依頼を受けたり、賞金首を探して戦って、それでお金を得なくても、念能力愚か念の基礎さえ知っていればそんじょそこらの人間には戦っても負けませんし、銀行を襲ったり、宝石屋を襲ったりすればそのままお金が手に入りますから圧倒的に儲かります。だとしたら念を悪用して、むしろ犯罪者になってしまった方が儲かります。より強い念能力者ほど念を悪用してしまっても当然だと思えます。それを律儀に捕まえたりしようとする賞金首ハンターはよっぽど正義感の強い人間か、クラピカのようにその犯罪者に個人的な恨みのある人間くらいだと思います。そのため優秀な人材が少なく、どうしても作中では功績が立てられずにいるのかもしれません。

悪に走る人間が多い中で正義を貫こうとする人材が不足している・・・賞金首ハンター達の不甲斐なさの裏にはこういう背景があるのではないでしょうか。

 

最後の賞金首ハンターの砦はクラピカと十二支んのサイユウです・・・

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(引用:HUNTER×HUNTER 33巻115P/冨樫義博)

・・・って二人ともハンター協会の最高幹部である十二支んだし、しかもサイユウは裏でパリストンと手を組んで協会の邪魔をしようとしてるしで、やっぱり賞金首ハンター業界ダメダメじゃん!!!