ゴン、クラピカ、レオリオが、キルアに会うためゾルディック家に向かった時の話。
屋敷へ続く道の途中で、執事見習いのカナリアが3人の前に現れました。
屋敷へと誰も通さないよう命令を受けていたカナリアでしたが、ゴンの強い意志を感じ「キルアを救い出してほしい」という気持ちを吐露。
その瞬間、カナリアの頭に何かが直撃しました。
これは、命令を破ったカナリアに対してキキョウが行ったのだと思われます。
しかし、原作を見てもアニメを見ても、キキョウがカナリアにどんな攻撃をしたかがわからないのです。
今回は、キキョウがカナリアを攻撃した方法はなんだったのか、考察してみます。
当時のカナリアは念能力を使えたのか?
前提として、ゴン達がゾルディック家に来た時点で、カナリアは念能力が使えたのかについて考えます。
これによって、キキョウの攻撃手段が見えてきそうです。
ゾルディック家のインナーミッションで、カナリアがキルアの護衛をしていた際、同じく執事のツボネに自身のオーラを貸して(オーラをツボネが変身したバイクの燃料代わりにして)いました。
その説明をアマネからされている時も、カナリアは何の疑問もなく受け入れていたことから、この時点では念を習得していると思われます。
ただ、カナリアがいつ念を身につけたのかは不明です。
私の予想ですが、キキョウに攻撃された際のカナリアも念能力を使えていたと思います。
理由はやはり、カナリアが10歳ごろに賞金首ハンター100人の軍団を壊滅させていること。
戦いの腕に自信を持っているであろうハンター100人を相手にするなんて、常人ではまず不可能。
しかも、当時のカナリアは幼女でした。念能力者だからこそできた芸当だったのだと思います。
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ゾルディック家の執事にも念のノウハウが共有されている
ゾルディック家は家族のみならず、執事達も念能力者。
執事全員の描写があったわけではないですが、カナリア以外に登場したゴトー、ツボネ、アマネは念能力者でした。
つまり、ゾルディック家の執事達にも念能力のノウハウは共有されているということです。
執事はゾルディックの家族を守る立場。それにも関わらず、念すら使えないようでは役に立てません。
カナリアのような幼い執事見習いでも、上司に早いうちから念を教え込まれ、基本の四大行くらいは使えるようになっているのではないでしょうか。
そうでないと、カナリアひとりに門番をさせるなんて無理でしょうね。
カナリアが守っていた場所までたどり着くには、試しの門を開けてミケを通り過ぎねばなりません。
それほどの人間を迎撃するのであれば、念能力者でないと難しいと思います。
ゴンを殴っているときは念を使っていなかった
念能力者がオーラを纏って普通の人を殴ったら、最悪死亡、少なくとも大怪我は確実。
それくらいの威力を誇ります。
天空闘技場200階クラスにいたギド、サダソ、リールベルトは手足の欠損などが見られました。
これはおそらく、念能力による攻撃をオーラのガードなしで受けた結果でしょう。
カナリアはゴン達を殺すつもりはなく、あくまで帰るように促していました。
ゴンはキルアの友達と言っていましたから、やはりオーラを使って殺すつもりで攻撃するわけにもいかなかったでしょう。
オーラを限りなく抑えて、殴っていただけだと思います(それでもゴンの顔が腫れ上がるくらいには強い力を持っていましたが)。
キキョウの攻撃手段
では本題。キキョウがカナリアを攻撃した手段について考えていきましょう。
作中の描写を見る限り、以下の特徴をもつ攻撃方法だと予想できます。
・遠距離から攻撃できる
・殺すのではなく気絶させる
・少しの出血を伴う
出血については、原作のみの描写です。
新旧アニメだと攻撃を受けたカナリアは出血しておらず、こめかみにアザのような傷ができるくらいでした。
上記の点を踏まえて考察していきます。
拳銃
遠距離から攻撃できる方法といえば、やはり拳銃が真っ先に思い浮かびます。
ただ、拳銃だと威力が強すぎて、カナリアが死んでしまうリスクがありますよね。
作中の設定で、念能力者に対して銃撃はそこそこ有効です。
クラピカ曰く、拳銃の種類や銃弾の大きさによってはオーラ(『凝』)でカード(しても無傷では済まないとのこと。
ウボォーギンのように強化系で元から強靭な肉体を誇っていれば別ですが、並みの能力者が銃撃されれば致命傷になる可能性もあります。
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カナリアも念が使えるのであれば、銃撃を受けても気絶する程度に抑えることはできたかもしれません。
しかし、当時のカナリアはゴンに手加減して攻撃しており、オーラを最小限に抑えていた可能性があります(先述の前提を元に考えると)。
さらに、キキョウの攻撃はカナリアの死角から不意打ちのように行われました。
それをオーラでガードするのは至難の技でしょう。
もし、キキョウが銃撃していたのであれば、カナリアは軽症では済まなかったと思います。
カナリアの傷の様子からしても、拳銃で攻撃した可能性は低いのではないでしょうか。
草むらから出てきたキキョウが銃を持っている様子もなかったですし(この画像だと右手が見えないので断言はできませんが)。
(出典:HUNTER×HUNTER 5巻 123P/冨樫義博/集英社)
執事を再雇用するのにもお金がかかるでしょうから、よっぽどのことがない限り命まで奪うことはしないと思います。
よっぽどのことというと…ゾルディック家に大きな危険が及ぶことなどですかね。
イルミは、ナニカの能力の条件を調べるために執事を犠牲にし、キルアを護衛する執事をヒソカに排除させようとしていました。
あの時はナニカの力がゾルディック家にとって危険だったため、仕方なしの判断だったのだと思います。
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石ころ
物を投げるのも、先ほど紹介した攻撃手段の特徴に当てはまりそうです。
例えば、そこらへんに落ちている石。
ただの石でも大きさや当たりどころによっては、出血したり気絶したりするでしょう。
それだけでなく、キキョウも念を使えるでしょうから、オーラを纏った石を当てたら(またはオーラで筋力を高めて石を投げたら)かなりの攻撃力になるはず。
カナリアを気絶させることくらいは余裕だったのではないでしょうか(ウボォーギンは投げた石が銃弾並みの威力になってましたが、彼は特別な存在です)。
また、カナリアが倒れている近くに攻撃した物が落ちていないことも、石ころで攻撃したのではないかと考えたポイントです。
石なら周りにいくらでも転がっているので、凶器としては目立ちません。
落ちていないというよりは、他の石に紛れてしまっているのではないかと。
念弾
カナリアの近くに凶器が落ちていないという点から、キキョウが念弾で攻撃した可能性も考えられそうです。
念でできた弾なら当たった瞬間に消えて、痕跡は残らないはず。先ほど挙げた攻撃手段の特徴にも合致します。
ただ、念弾も相手によっては死ぬリスクがあります。銃撃と対して変わらないか、それ以上の威力を発揮してしまう場合も。
キメラ=アント編のフェイタンとザザン戦でもそのような描写がありました。
『硬』を使って無防備になったフェイタンにザザンが放った念弾は、大ダメージを与えました。フェイタンの服が吹き飛んで、セクシーな姿になってましたね。
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オーラが弱まっている相手に対しては、小さな念弾でも十分なダメージになるということです。
もし、カナリアがゴンを死なないように殴るためオーラを抑えていたなら、キキョウの念弾は、アザができる程度の傷では済まなかったと思います。
キキョウが念弾の威力を弱めたことも考えられますが、リスクを考えると念弾で攻撃するのは危険です。
あくまで罰を与えるための攻撃であり、命を取るつもりではなかったと考えると、キキョウは念弾を使う必要はなかったのではないでしょうか。
カルトが攻撃した可能性もあり
キキョウの隣にはカルトもいたので、カルトが攻撃した可能性もあります。
キメラ=アント編ではすでに念を使えていたカルトですが、当時は使えなかったか、修行中だったと予想(キメラ=アント編から1年以上前の出来事ですし)。
まだ念を使えるかどうか微妙なカルトの攻撃では、カナリアを殺すのは難しかったでしょう。
逆に、不意打ちで気絶させるにはちょうどいい威力になった可能性も考えられます。
カルトはゴン達とカナリアのやり取りをずっと見ていた描写がありましたし、ゴン達を睨みつける描写もありました。
キルアを取り戻そうとしているゴンと、それを半ば許可したカナリアに対して強い怒りを持っていた様子です。
カルトがカナリアを攻撃する動機としては十分だと思います。
もしくは、キキョウがカルトの攻撃ならカナリアなら死なないと判断し、修行の一環でやらせた可能性も…?
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結論:石ころを当てた説かなぁ…?
私の考えでは、そこらへんの石などを拾ってカナリアに当てた説が有力ではないかと思います。
銃や念弾だとカナリアを殺しちゃう恐れがありますので。
物を投げるのであれば、死のリスクは下げられるかと。
石を投げたのはキキョウかカルトか…おそらくキキョウですかね。
執事達はゾルディック家に雇用されているのでカルトも雇用主です。つまり、カルトにも執事を粛清する権限はあると思うのですが、キキョウの手前、自分の意思でカナリアをどうにかはしなさそうです。
しかも、ゾルディック兄弟の価値観だと、ちょっとしたことで執事を殺しかねません。
特にカルトはまだ幼いですので、そのような判断はお母さんであるキキョウが行っていたのではないでしょうか。
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なんやかんや、キキョウもゴン達をすんなり通してしまったので、カナリアに命で償わせるほどの罰則を与えるつもりはなかったのだと思います。
執事をポンポンと殺してしまったら、シルバに怒られちゃいそうですからね。