幻影旅団のウボォーギンと陰獣との戦い。
その中で陰獣の蛭はマダライトヒルをウボォーギンの体にプレゼントし、攻撃を加えようとしていました。
陰獣を倒してもヒルの処理だけができなかったウボォーギンに、同じ旅団のシャルナークは対処法を伝授。無事危機を回避できました。
このシーン読んで思ったことがあります。それは、
シャルナークはなぜマダライトヒルの生態に詳しかったの?
ということで今回は、「ヒルに自信ありニキ」ことシャルナークの考察をします。
シャルナークとマダライトヒルについて
まずはシャルナークとマダライトヒルについてまとめておきます。
「オレはシャルナークのマブダチだし、マダライトヒルとはファミリーよ!この2人のことなら何でも知ってる」
という方は、次の項目まで読み飛ばしていただいてOKです。
シャルナークとは
出典:HUNTER×HUNTER/9巻57P/冨樫義博/集英社
本名は「シャルナーク=リュウセイ」。爽やかな高身長イケメンです。
幻影旅団の初期メンバーであり、主に情報処理を担当しています。
知的な面が目立ち、状況を論理的に分析したり、メンバーに指示を出したりします。
幻影旅団には「副団長」という立場はありませんが、シャルナークはクロロがいない際に司令塔のような役回りもこなしていました。
ハンターライセンスを所持しており、ハンターサイトの情報を使って旅団の活動をサポートしています。
情報を集めるにはハンターサイトがもっとも効率的と考え、ハンターライセンスを取得したのかもしれません。
情報処理だけでなく、時には前線に立って戦闘も行います。
マフィアンコミュニティーを攻撃した際も、キメラ=アントを討伐した際も体を張って戦いました。
クロロとヒソカが戦うにあたり、クロロに念能力を貸したシャルナークでしたが、能力が使えない隙を突かれヒソカに襲撃されることに。
結果、一緒に行動していたコルトピもろもとも殺害されてしまいました。
念能力「携帯する他人の運命(ブラックボイス)」
標的の体にアンテナを刺し、携帯電話で自在に操作する能力です。
アンテナは予備も含めて2本あります。
行動を操るだけでなく言葉まで操作可能で、精度はかなり高いようです。
マフィアが主催するオークションの司会者を操作しましたが、誰にもバレることなく遂行していました。
操作はシャルナーク自身がマニュアルで行うことも、オート設定にすることも可能です。
「携帯する他人の運命(ブラックボイス)」の能力は他人を操作することだけではありません。
シャルナーク自身にアンテナを指すことで、自らを自動操縦できます。
自動操縦中はオーラ量が大幅に上がり、硬い体表を持つキメラ=アントを一瞬でバラバラにするほどのパワー、スピードを手に入れます。
しかしこの力は一時的なものであり、シャルナークの体にも負担がかかる様子。
数日は筋肉痛になってしまうと話していました。
また自動操縦中のシャルナークには意識がなく、敵を倒しても実感がないことからこの能力はあまり使いたくないそうです。
また、死んだ人間を操作することはできません。
マダライトヒルとは
出典:HUNTER×HUNTER/9巻52P/冨樫義博/集英社
陰獣の蛭がウボォーギンの体内に寄生させたヒルです。
マダライトヒルの生態は敵を苦しめながら始末するのに最適なものでした。
人間や動物の体内に侵入後、1日かけて膀胱にたどり着いたマダライトヒルは大量の卵を産んで死亡します。
卵が孵化するとヒルの子供たちが尿と一緒に排泄され、その時は死に至るほどの痛みを伴います。
しかし孵化するには安定したアンモニア濃度が必要です。
濃度が薄いと卵はそのまま排泄され、痛みもありません。
つまり卵が出るまでオシッコをしまくることがマダライトヒルの有効な対策となります。
シャルナークはウボォーギンに丸1日ビールをガブガブ飲むことを提案。
無事ウボォーギンの膀胱から卵が無痛で排泄されました。
シャルナークがマダライトヒルの生態に詳しかったのはなぜ?
では、シャルナークがマダライトヒルの生態について詳しく、適切な対処法を知っていたのはなぜなのでしょうか。
考察していきます。
ケータイで調べた?
情報処理を担当するシャルナークは、情報を集めるための端末を常に持っていたはず。
特にケータイは念能力の要でもあるため、肌身離さず持っていたことでしょう。
ウボォーギンが陰獣と戦闘した際もケータイを持っていたのなら、マダライトヒルの情報を調べることも可能だったのではないでしょうか。
陰獣の蛭は「マダライトヒル」という名前こそ出さなかったものの、膀胱に卵を産み付けるなどの生態を少し話していました。
この情報をもとにシャルナークはケータイで検索をかけ、マダライトヒルの対策を調べたのではないか、という考察です。
ただシャルナークの発言を見ると、検索して調べたというよりマダライトヒルの生態をあらかじめ知っていたような口ぶりなんですよね。
出典:HUNTER×HUNTER/9巻57P/冨樫義博/集英社
マダライトヒルを見た瞬間に対処法まで導き出しているように思えます。
作中の様子を見る限り、マダライトヒルについて全く知らない状態からケータイなどで情報を集めた訳ではなさそうです。
博識すぎてヒルにも詳しかった?
クロロ、ヒソカなど頭の切れるメンバーが多い幻影旅団。
シャルナークも頭脳派ですが、クロロ、ヒソカのように洞察が鋭いというよりは、豊富な知識・情報から物事を判断するタイプのように感じます。
洞察力や発想の柔軟性などはクロロたちに劣るものの、知識量ではシャルナークが旅団随一なのではないかと思います。
その博識さはヒルの知識にまで達しており、マダライトヒルのことも頭に入っていた可能性もゼロではありません。
ケータイやインターネットに精通しているシャルナークなら、ヒルの情報を事前に手に入れていたとしても不思議ではないかも…?
マダライトヒルに遭遇したことがある?
いくらシャルナークが博識といえど、陰獣の蛭が使ったヒルをピンポイントで知っていたのはちょっと都合が良すぎるなと思います。
しかし、実際にマダライトヒルに遭遇したことがあり、対策を調べたことがあれば話は別。
シャルナーク本人あるいは仲間の誰かがマダライトヒルに寄生されたことがあり、その時調べた生態や対策を覚えてたのかもしれません。
この考察を成立させるには、マダライトヒルがどれくらいメジャーなヒルなのかが重要です。
山や草むらなどに当たり前のように生息しているヒルであれば、シャルナークが過去に遭遇していた可能性は高いでしょう。
もしマダライトヒルが野生で見かけることが非常に稀な種だとしたら、シャルナークが知っているのはやはり不自然に思えます。
ちなみにマダライトヒルは架空のヒルのため、どの程度メジャーなのかは不明です。
どっちみち幻影旅団は生き物探検隊ではありませんし、自分から積極的に調べなければヒルの情報なんて知る由もないと思うのです。
そう、シャルナークが専門のハンターでもない限り……ん?ハンター……?
実はヒルハンターだった?
冒頭で解説した通り、シャルナークはハンターライセンスを所持しており、ハンターサイトも使いこなしています。
つまりプロハンターなのです。
新会長を決める選挙にて欠席票の部分にシャルナークの名前があり、ハンター協会員(=プロハンター)であることがわかります。
出典:HUNTER×HUNTER/30巻207P/冨樫義博/集英社
またプロハンターはハントする対象を決め、その専門である「〇〇ハンター」という肩書きで活動しているケースが多いです。
例えば、
- モラウ→シーハンター(海人)
- ナックル→ビーストハンター
- シュート→UMAハンター
- ビスケ→ストーンハンター
など。
もしシャルナークが何らかの専門ハンターとしての肩書きを持っていたとしたら……
ヒルハンターという可能性はないでしょうか?
ヒルハンターであれば、あらゆるヒルの生態について詳しくても何ら不思議ではありません。
マダライトヒルを見たときに対策まで導き出せても当然と言えるでしょう。
シャルナークのマダライトヒルに対する知識の豊富さ……
ヒルハンター説、かなり濃厚ではないでしょうか!!!?
動物に関するハンター活動をしていた可能性あり
シャルナーク=ヒルハンターとするのは極論と言いますか、ハント対象を絞りすぎていますね。
もっと広い範囲で動物に関するハンター活動をしていた可能性はあるのではないかと思います。
先ほど例に挙げたナックルの肩書きは「ビーストハンター」であり、特定の動物一種を対象としているわけではありません。
シャルナークもヒルだけでなくもう少し広いジャンルの生き物を対象にハントしていたのではないでしょうか。
だからマダライトヒルの生態も多少知っていたと。
シャルナークにとってメインとなる活動はやはり幻影旅団としての盗賊だと思いますので、ハントは副業感覚で行っていたのかもしれません。
ウボォーギンと違って財布を持っていたシャルナークは、普通に使えるお金(盗まず自分で稼いだお金)を持っていたことになります。
その財源がハンター活動だったのかも……?
具体的にどんな活動をしていたのかというと……シャルナークのマダライトヒルに対する対応がヒントになりそうです。
シャルナークはマダライトヒルを観察した後、指でブチュっと潰していました。
このことから、生き物を守るというより駆除する活動をしていたように思えます。
マダライトヒルのように人畜に害を与える「害虫・害獣」を駆除するハンター……それが普段のシャルナークの姿だったのではないでしょうか?
キメラ=アント討伐に参加したのも、旅団とハンター活動の両方が一度にできるからだったのかしら……?