私の名前はジロギン。

HUNTER×HUNTERなどの漫画考察や、怪談・オカルト・都市伝説の考察、短編小説、裁判傍聴のレポートなどを書いている趣味ブログです!

【テニスの王子様】柳蓮二・仁王雅治ペアという隠れ最強ダブルス

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『テニスの王子様』では、シングルスだけでなくダブルスの試合描写もたくさんあります。

ダブルスは、シングルスとまた違ったスキルが求められるため、シングルスで強いプレーヤーがダブルスでも強いとは限りません。

各学校のダブルス選手たちは、基本的にダブルスでの全国最強を目指しています。

 

作中でさまざまなペアが登場し、結果的に青学のゴールデンペア(大石・菊丸ペア)が全国最強といわれていますが、私はこの風潮に「ちょっと待った!」と言いたいのです。

王者・立海大付属のプラチナペア(ジャッカル・丸井ペア)を倒したことで、実質的にNo.1ダブルスとなったゴールデンペア。

しかし、このペアに勝たずして最強と名乗っていいのでしょうか……?そう、柳蓮二(やなぎれんじ)・仁王雅治(におうまさはる)ペアです!

この2人は、『新テニスの王子様』にてダブルスの才能を発揮していますが、そのベースは『テニスの王子様』時代に出来上がっていました。

 

なぜ柳・仁王ペアが強いと思うのか、個人的な意見と考察を書いていきます。

柳・仁王ペアが出場した立海大付属VS名古屋星徳ダブルス1

作中で柳・仁王ペアが組まれたのは、全国大会準決勝の名古屋星徳との一戦です。

準々決勝までのチームメンバーとは打って変わり、全員が外国人留学生という反則じみた手段で勝ちにきた名古屋星徳。

留学生たちの実力は、日本の中学生とは桁違い。シングルス3では柳生くんが、ダブルス2ではジャッカル・丸井ペアが惨敗してしまいます。

 

続くシングルス2に出場した切原赤也くんも、リリアデント・クラウザーくん相手に0-5と大幅にリードを許す一方的な試合に。

コートの後ろにある金網に磔にされ、血まみれになった赤也くんは、絶体絶命の状態に追い込まれました。

しかし、柳生くんの「ワカメ野郎」という言葉をきっかけに悪魔化(デビル化)。クラウザーくんにボールを当てまくる超ラフプレーの連発で、逆転勝利してみせました。

 

実は、赤也くんが追い詰められるまでが立海大の描いたシナリオ。

まだ2年生で、他のメンバーより経験の少ない赤也くんを覚醒させ、決勝戦でより強い力を発揮できるよう、あえて連敗していたのでした(本当は悪魔化ではなく、無我の境地に目覚めさせようとしていたのかもしれませんが)。

 

続くダブルス1には、今回のテーマである柳・仁王ペアが出場。試合描写はありませんでしたが、6-1で快勝しています。

あえて負けていたとはいえ、日本よりテニスレベルの高い国でプレーしてきた外国人留学生相手にボロ勝ちするとは……スコアだけでも、柳・仁王ペアの強さがうかがえます。

柳くん、仁王くんともダブルス適正◎

柳くんと仁王くん。2人ともシングルスをこなす選手でもありますが、実はダブルス適正が非常に高いのです。

特に『新テニスの王子様』になってからは、2人の活躍はダブルスで顕著に現れています。

柳くんの真の力はダブルスで発揮される

立海大のBIG3に数えられ、関東大会決勝ではシングルスに出場した柳くんですが、全国大会決勝で真田くんが「蓮二の真の力はダブルスで発揮される」と発言。柳くんはシングルス以上にダブルスの方が得意であることが明かされました。

現に、全国決勝では悪魔(デビル)状態の赤也くんをうまく扱い試合をリード。乾・海堂ペアを相手に、棄権という形ではありますが勝ち星を上げました。

完全にシングルスプレーヤーで、半ば暴走状態のを赤也くんをコントロールできるのは、柳くんのダブルス適性があってこそです。

 

『新テニスの王子様』では、柳くんがなぜダブルスで真の力を発揮するのか、より掘り下げられました。

柳くんはペアのデータを取り、最適なアドバイス・指示を出すことでゲームメイクすることができるのです。これが、柳くんがダブルスで力を発揮する理由でした。

U-17W杯のフランス戦、ダブルス1に出場した柳くん。ペアである、立海大OBの毛利寿三郎(もうりじゅさぶろう)先輩のデータを収集し、試合を先導してみせました。

しかも、毛利先輩は睡眠状態でプレーをするという考えられないモードに突入していましたが、それでも柳くんは正確にデータを取り、試合にも見事勝利!

 

柳くんは小学生の頃、青学の乾くんとダブルスペアを組んでいた過去があります。

この2人のペアは、当時の日本ジュニアテニス界を牽引する存在だったそうで、もし中学が同じだったらゴールデンペア以上のダブルスになっていたかもしれません。

一方、柳くんとペアだった乾くんはシングルスプレーヤー。これは中学でダブルスを組んだ海堂くんが自身の体験から語っています。

そんな乾くんが、小学生時代はダブルスで有名だった理由は、柳くんが乾くんのデータを取り、最適なプレーを指示していたからかも……?

いずれにせよ、小さい頃から柳くんは高いダブルス適性があったということです。

 

関東大会準決勝の不動峰戦で、真田くんとペアを組んだ柳くんは、シングルスの戦い方をしていると不二くんが言及していましたが……きっとこれは柳くんの舐めプでしょう。特に何も考えず、自分と真田くんが好き勝手プレーしても勝てる。不動峰とはそれぐらいの実力差があったということではないでしょうか。

ダブルスは強いシングルスプレーヤー同士が組めば強くなるわけではない

冒頭でも少し触れましたが、シングルスプレーヤーがダブルスをする話が出たので、改めて解説を。

現実の学生テニスだと、シングルスプレーヤー同士でダブルスを組ませてもそこそこ強く、団体戦では「とりあえずシングルスのNo.1とNo.2でダブルスもやらせよう」みたいなオーダーになることも珍しくありません。

私が通っていた高校のテニス部はまさにこんな感じで、シングルスで部内のランキングを決めて、団体戦ではランキング上位4人でダブルスを回し、上位3人はシングルスにも出場するオーダーでした。

 

しかし、テニプリの世界ではシングルスプレーヤー同士が組むより、ダブルス専門の選手同士が組んだ方が強い傾向があります。

例えば、青学のゴールデンペアである大石くん、菊丸くんは、シングルスだと青学レギュラーの中で下位争いをすることになるでしょう。しかし、それぞれの持つ技術・特長が組み合わさったことで、ダブルスでは青学最強になっています。

ゴールデンペアと同じ現象が他校でも起きており、各校の最強ダブルスは、大体ダブルス専門選手同士のペアです。

 

現実でも、ダブルスの世界ランキングを見ると、やはり上位はダブルスをメインにしている選手ばかり。ダブルスを極めようと思ったら、シングルスとはまた異なるスキルが必要になるということでしょう。

仁王くんはペアと相性の良い人物にイリュージョンできる

仁王くんは「イリュージョン」によって、あらゆるプレーヤーになることができます。

『テニスの王子様』には、他の選手の技やプレーをコピーする選手が何名か登場しましたが、声や外見など身体的特徴まで模倣できるのは仁王くんのみです。

仁王くんの「イリュージョン」はただの模倣ではなく、「変身」と呼べる領域に達しています。

 

『新テニスの王子様』での仁王くんは、イリュージョンを使い、さまざまな選手とダブルスを組みました。しかも、ただダブルスを組むだけでなく、ペアと相性が良い人物にイリュージョンすることで、ベストパフォーマンスを発揮できるのが、仁王くんの強み。

 

例えば、大石くんとペアを組んだ仁王くんは、英二くんにイリュージョンし、ゴールデンペアを再現。全国大会時点では大石・菊丸ペアのみができた「同調(シンクロ)」を、英二くんの代わりにやってのけました。

また、U-17W杯準決勝のドイツ戦で、デューク渡邊先輩とペアを組んで試合に出場した仁王くん。デューク先輩が元々在籍していたフランス代表の主将・カミュにイリュージョンすることで、「能力共鳴(ハウリング)」を発動。デューク先輩とカミュ本人でも到達していない領域に達し、ドイツ代表のプロダブルスペアと互角に戦いました。

 

仁王くんはイリュージョンで、ペアにとって最適な選手になることで、あらゆるタイプのダブルスに対応可能なのです。

団体戦において仁王くんは、まさにジョーカー。これほど頼りになる存在はいません。

 

ちなみに、仁王くんはドイツ戦を最後にイリュージョンを封印しています。

選手本人になりきるイリュージョンは、その選手の挫折や苦労などの感情まで再現してしまうため、仁王くんのメンタルに負担がかかっていたとのこと。

ノーリスクで誰にでもなれるイリュージョンは、流石にチート過ぎますからね。それくらいのデメリットがあっても当然だと思います。

柳・仁王ペアは立海大プラチナペアに勝るとも劣らない?

ペアのデータを取って試合をリードする柳くんと、イリュージョンで誰とでもベストなダブルスを実現できる仁王くん。

ダブルス適正◎なこの2人がペアを組めば、中学生ダブルス界では最強格になれるのではないかと思うのです。

 

例えば、仁王くんがイリュージョンした選手のデータを柳くんがとり、最適なプレーを指示する。あるいは柳くんに相性ピッタリな選手に仁王くんがイリュージョンするなど。どんな形でも相互の強みを生かせるペアになると思います。

 

もしかしたら、中学最強といわれた立海大のプラチナペア以上の力を発揮するかもしれません。

全国大会準決勝の名古屋星徳戦では、プラチナペアがダブルス2、柳・仁王ペアがダブルス1だったことから、オーダーを組んだ部長の幸村くんも、プラチナペア以上の実力を柳・仁王ペアに見出していたのではないでしょうか。

ただ、仁王くんのイリュージョンを、真田くんは全国決勝まで知らなかったようなので、名古屋星徳戦ではイリュージョンせず試合をしたのでしょう。それでも強いっていう、立海大の選手層の厚さよ……

ゴールデンペア!卒業前に柳・仁王ペアと試合しなさい!