私の名前はジロギン。

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【ハンターハンター】ヒソカ=モロウという物理的サークルクラッシャー

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神出鬼没&匿名希望の手品師・ヒソカ=モロウくん。彼は長い間、幻影旅団の団長・クロロと戦いたいという片思いを続けてきました。

当初はクロロとだけ戦えればそれで良かったのでしょうが、現在のヒソカくんは幻影旅団そのものを壊滅させようとしている様子。

思い返せば、ヒソカくんが作中で見せた幻影旅団がらみの行動は、まるでサークルクラッシャーそのもの……サークルクラッシャーは人間関係の揉め事でグループを崩壊させる人のことを指すのが一般的ですが、ヒソカくんの場合は物理的にクラッシュさせようとしているのです。

そこで今回は、ヒソカくんのサークルクラッシャーっぷりに焦点を当て、彼が幻影旅団に対しどのような行動をとってきたのか紹介します。

サークルクラッシャーとは?

Wikipediaでは、サークルクラッシャーについて以下のように説明されています。

サークルクラッシャーとはサークル、同好会、部活動などのグループにおいて、内部の人間関係を崩壊させる(クラッシュ)メンバーのことを指す俗語である。

引用:Wikipedia

冒頭でも触れた通り、サークルクラッシャーは人間関係を崩壊させる人のことを指すのですが、ヒソカくんは幻影旅団のメンバーを物理的に破壊(殺害)し、人数を削りに削ってグループそのものを壊滅させようとしているのです。

幻影旅団≒社会人サークル

幻影旅団は今でこそ盗賊団として有名になっていますが、元々は流星街で暮らす子供たちによって作られた、劇団でした。ある出来事がきっかけで方針転換せざるを得なくなりましたが、最初から盗みを目的とした集まりではなかったのです。

創設メンバーは少なくとも20年ほどの付き合いがあると見られ、今でもかなり仲良し。幻影旅団は見方によっては、幼なじみ同士が大人になっても1つの目的で集まっている社会人サークルそのもの。被害額数兆ジェニーはあろう盗みを繰り返し働いたり、数えきれないほどの人間を殺めたりしているものの、幻影旅団としての活動は、彼らにとって子供の時の延長にあるのだと思われます。

団員たちは常に一緒にいるわけではなく、クロロが召集をかけたら集まるというフレキシブルな感じも、社会人サークルっぽい部分です。

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ヒソカくんのサークルクラッシャーっぷり

盗っ人系社会人サークル・幻影旅団は、ヒソカくんが加入した(フリをしていた)ことがきっかけで大損害を被っています。過去振り返っても、ヒソカくん以上に幻影旅団をクラッシュさせた者はいないでしょう。

ヒソカくんがいかにサークルクラッシャーなのか、作中での行動から見ていきます。

マチに手を出そうとした

団長のクロロと戦うため幻影旅団に入ったヒソカくん。活動には非協力的な幽霊部員だったようですが、サークル内の異性にはしっかり手を出そうとしています。活動にはほぼ来ないくせに異性に手を出すのは、部活とかサークルとかで嫌われる要因ランキング25年連続第1位です。

作中では、クロロからの伝令を届けるため天空闘技場に来たマチを食事に誘っていました。サークルクラッシュは多くの場合、グループ内の色恋沙汰が原因で発生するそうなので、ヒソカくんがマチに手を出そうとしたら幻影旅団の男性陣が揉めていたかもしれません(可能性は低いけれど)。

しかし、マチはヒソカくんの誘いを無視。色恋沙汰には発展せずに済みました。

このときのヒソカくんは、サークルクラッシャーの片鱗こそ見え隠れしているものの、本格的なクラッシュの要因にはまだなっていません。

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ウボォーギン(とシズク)の情報をクラピカに垂れ流す

その後、ヒソカくんの動きは文字通りサークルをクラッシュさせる、幻影旅団を物理的に破壊する方向へ進みます。

その手始めとしてヒソカくんは、同じく幻影旅団をクラッシュさせようとしているクラピカくんに団員の情報を流しました。正確にいうと、当時ヒソカくんは幻影旅団そのものを破壊しようという気があったかというと微妙で、どんな形であれクロロとタイマンできる状況を欲していました。しかし、クロロのそばには常に2人以上の団員がおり、ミッションが終わるとクロロは完全に姿を消してしまうため、ヒソカくんはタイマンができず心底困っていたのです。そこで、クラピカくんと一時協力することにしました。

 

ヒソカくんはクラピカくんに、団員のウボォーギンとシズクの能力を漏らします。そしてクラピカくんは、自分の能力の1つである「束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)」が団員に通用するか、団員の中で最もパワーのある者に引きちぎられることはないかを検証するべく、ウボォーギンに狙いを定め拉致。そして決闘。

クラピカくんの思惑通りに進み、自身の能力の検証とウボォーギンの打破を達成しました。熟練のハンターでも迂闊には手を出せない、難攻不落の幻影旅団の一角が落ちた瞬間であり、サークルクラッシュの鐘が鳴った瞬間です。

ウボォーギン殺害を実行したのはクラピカくんですが、情報を提供し、けしかけたのはヒソカくんなので、この一連の出来事もヒソカくんのサークルクラッシュエピソードに含めるべきでしょう。

(間接的に)クロロが幻影旅団を長期離脱&パクノダ死亡

こちらもヒソカくんが直接実行したわけではありませんが、クラピカくんをけしかけたことで、団長のクロロが幻影旅団を長期離脱せざるを得なくなりました。

クラピカくんの代わりに幻影旅団に捕まったゴンとキルア。2人を助けるべくクラピカくんはある作戦を決行し、クロロを拉致。ゴン・キルアとクロロの人質トレードを幻影旅団に持ちかけます。

クロロとタイマンしたかったヒソカくんにとって、クロロが幻影旅団から独立した状況は絶好のチャンスでした。意気揚々とクロロにタイマンを申し込むヒソカくん。しかし、ここでヒソカくんにとって想定外の問題が発生します。クラピカくんはクロロの心臓に「律する小指の鎖(ジャッジメントチェーン)」を刺し、念能力の使用を禁止する制限をかけていたのでした。ルールを破ると、鎖がクロロの心臓を潰してしまいます。

念能力が使えない=本気を出せないクロロと戦っても面白くないヒソカくんは、この場でのタイマンを断念。グリードアイランドに乗り込み、除念師を探すという遠回りの道を歩むことになりました。

 

クラピカくんがクロロにかけた制限はもう1つありました。それは「幻影旅団との接触を一切禁止する」というもの。このルールにより、クロロは幻影旅団員と直接話すことはもちろん、電話などでもコンタクトを取ることができなくなりました。

いきなりリーダーと接触できなくなった。しかも死んだわけではなく、生きていることは分かっているので代理を立てるのもなんか違う。そんな状況に陥った幻影旅団員たちは、かなりヤキモキした時間を過ごすことになったでしょう。

 

さらにクラピカくんは、パクノダにも鎖のルールを設けて、自分のことを幻影旅団内で共有しないように強制しました。しかしパクノダはこのルールを無視し、自分の命を犠牲にしてクラピカくんの情報を団員たちに伝えます。幻影旅団はウボォーギンに続きパクノダまで失ってしまったのです。

クラピカくんもなかなかのサークルクラッシャーですね。でもサークル内部から破壊するのがサークルクラッシャーだから、クラピカくんは……ただのクラッシャー。

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クロロと決闘

ここからは、ヒソカくん自身がサークルクラッシュのために動き始めます。

グリードアイランドで見つけた除念師・アベンガネとの交渉を成立させ、クロロの除念に成功したヒソカくん。待ちに待ったタイマンのときが来ました。

本来ならクロロに手を出した時点で、クロロのことが大好きな団員たちにとってブチギレ案件なのですが、ヒソカくんはタイマンすることを報酬に除念師を探す約束をクロロ本人と交わしていたと思われるため、団員たちは承諾せざるを得なかったのでしょう。

待ち望んだクロロとの戦いに高揚するヒソカくんは、全力で臨みました。が、クロロはヒソカくんを完封する作戦を練っており、念能力のコンボ攻撃と巧妙な罠でヒソカくんを追い込みます。

結果、ヒソカくんは死亡(その後復活)し、クロロの勝ち。満を持して自ら団長の首を狙ったヒソカくんでしたが、完敗してしまったのでした。

サークルクラッシュもクロロ打倒も失敗……と思われましたが、ヒソカくんは1回死んだ程度では諦めません。「伸縮自在の愛(バンジーガム)」並みに粘り強くしつこいのです。

シャルナーク、コルトピを襲撃

クロロが組んだ念能力のコンボ攻撃には、幻影旅団員の能力も使われていました。そのためヒソカくんはクロロの戦力を削ぐべく、クロロに能力を提供していた(と思われる)シャルナークとコルトピを襲撃し殺害。少数精鋭の幻影旅団にとって、同時に2人もメンバーを失うのは大きな損失です。

クロロと再戦して次は勝つために、ヒソカくんはサークルクラッシュを優先することにしたようです。

また、復活した際に近くにいたマチも殺すチャンスがあったヒソカくんでしたが、「幻影旅団員の誰と遭ってもその場で殺すまで闘る」という伝言をクロロらに届けるメッセンジャーとして、彼女は生かしておくことにしました。

今後もヒソカくんのサークルクラッシュは続く…

劇団からスタートし、盗賊団となり、新しい仲間を加入させても比較的平穏に運営してきた幻影旅団でしたが、ヒソカくんが入ったことでだいぶ荒らされてしまいましたね。

そして、ヒソカくんによるサークルクラッシュ活動が今後も続くのはほぼ間違いありません。

暗黒大陸へ向かうブラックホエール1号には、幻影旅団もヒソカくんも乗船しています。

幻影旅団の目的は、カキン帝国王子たちが持ち込んだ宝を盗むことですが、その前にヒソカくんを探し出し殺すつもりの様子。シャルナークとコルトピの仇をとり、これ以上の厄介事を生み出さないためでしょう。

ヒソカくんは幻影旅団たちに対して「誰と遭ってもその場で殺すまで闘る」と言っていることから、自分から積極的に探しはしないものの、もし遭遇したらクロロの戦力を削ぐためにも戦うつもりなのだと思われます。ヒソカくんにとっての理想は、やはりサークルが完全にクラッシュした状態でクロロと再戦することでしょう。

 

さらにヒソカくんは、友人(ではない)のイルミにも幻影旅団に入ってもらい、どちらが強いか決着をつけようとしています。

イルミが加入したことで幻影旅団をクラッシュさせる難度も上がったように感じますが、ヒソカくんとしては、クロロと同じくらいイルミも戦いたいターゲットのようです。クロロには一度殺されているヒソカくん。おそらく次に負ければ完全にトドメを刺されることでしょう。その前にイルミとも雌雄を決しようとしているのだと思われます。

 

ウボォーギン、パクノダ、シャルナーク、コルトピ……初登場時のメンバー13人のうち4人が死亡している幻影旅団。果たしてヒソカくんを始末し、サークルとして存続できるのか……それとも匿名希望のサークルクラッシャーに潰されてしまうのか……