暗黒大陸(仮想新大陸)を目指して進むブラックホエール1号。
幻影旅団に入団したカルト=ゾルディックとその兄・イルミも乗船しています。
船内でカルトとイルミは、十二支んのミザイストムと遭遇。
ミザイストムはカルトの旅団入りは知っていましたが、イルミまで入団していたことは知らなかったようで驚いていましたね。
・・・ここで一つ疑問があります。
ミザイストムはカルトが幻影旅団に入ったことをなぜ知っていたのでしょうか?
カルトとミザイストムに面識はなさそうでしたし、カルトが幻影旅団に入ったことを言いふらしているとも思えません。
この疑問について考察してみました。
今回のイラストはキャラによって画力の差が大きいですが、お気になさらずお読みください
- ミザイストム=ナナについて
- ミザイストムは幻影旅団をマークしていたのか?
- 熟練のハンター=ミザイストム?
- 情報源はハンター情報サイト
- カルトの情報料は超高そう
- ミザイストムならカルトの情報料も余裕で払える?
- ミザイストム独自の情報ルートがある?
- ハンター協会上層部がゾルディック家とつながっている?
- ミザイストムの独自ルート説が有効か?
ミザイストム=ナナについて
ハンター協会の新会長選挙編にて初登場した十二支んの一人です。
十二支のうち「丑(うし)」のコードネームを持ち、まさに牛(ホルスタイン牛)のような白黒柄の服を着てます。ツノも生えてますね。
ノストラード組の組員たちにコーヒーを要求した時、「ミルクはオレが自分で入れる」と言っていたので、本物の牛のようにミルクを出せるのかもしれません。
どこから出てくるんでしょうね?きっとミザイストムの・・・
勘違いするな!持ち歩いてるだけだ!
見た目はさておき、ミザイストムは二ツ星(ダブル)の称号を持つトッププロハンターです。
犯罪ハンター(クライムハンター)としての活動をメインに、民間警備会社の経営や弁護士もやっています。
犯罪ハンターと聞くと、「犯罪者を逮捕するハンター」をイメージしちゃいますよね。
しかしミザイストムが弁護士もやっていることを考えると、「犯罪の発生防止や加害者の減刑」を主な活動にしているのかもしれません。
「罪を憎んで人を憎まず」。犯罪者ではなく犯罪そのものを狩るハンターってところでしょうか。
レオリオの推薦で新しく十二支んの仲間入りをしたクラピカへの事情説明などもミザイストムが担当。指導係という感じで接していました。
2人はブラックホエール号内で別々の行動をとっていますが、イルミ、カルトが船内にいたことから幻影旅団が入り込んでいることに気づいたミザイストムは、クラピカのことを気にかけています。
すっかり「いい先輩」になってますね。
ブラックホエール号内におけるミザイストムの仕事は、クライムハンターらしく犯罪の抑止と発生した事件の処理のようです。
20万人が乗船するブラックホエール号では出航から大小様々な犯罪が発生しており、警備を取り仕切るミザイストムはすでに大忙し。
さらに、エイ=イ一家の組長・モレナ・プルードによって能力を授けられた組員たちが船内で殺人を開始。さらなる混乱を生んでいます。
ミザイストムはこの混乱が大暴動に発展する可能性を考えて対策中ですが、正直てんやわんやでしょうね。
関連記事:【ハンターハンター】ノブナガさん得意の「円」、やはり役に立たず・・・
念能力「密室裁判(クロスゲーム)」
ミザイストムの念能力「密室裁判(クロスゲーム)」は、対象者に「警告」をだし、それに従わなかった場合、念の檻に閉じ込めるという能力です。
発動には青・黄・赤のカードを用います。
青で「入廷」させ、黄で「拘束」、赤で「退席」という効果を持っています。
念系統は不明ですが、非能力者に檻は見えないようでしたので、オーラを檻に変化させる「変化系」、手元から離れてもオーラを維持させる「放出系」を併せて使ってそうです。
対象者にミザイストムが「警告」。それに違反した場合「拘束」されます。
警告に違反しなければ捕まらないことから、強制的な捕獲・逮捕を目的とした能力ではないみたいですね。
ミザイストムとしては、強制的にではなく犯罪者自信が改心して犯罪をやめる手助けをするために生み出した能力なのかも?
だとしたらまさに「罪を憎んで人を憎まず」な能力ですよね。
法廷のような能力設定なのは、ミザイストムが弁護士であることに由来してそうです。
関連記事:【ハンターハンター】ミザイストムの念能力「密室裁判(クロスゲーム)」の念系統は何系か考察してみた!
ミザイストムは幻影旅団をマークしていたのか?
では、カルトの幻影旅団入りをミザイストムが知っていたのはなぜか?考察を進めていきましょう。
犯罪ハンターである以上、ミザイストムも幻影旅団については知っているはず。
幻影旅団は犯罪が横行する闇社会の有名人みたいですからね。
ただ、ミザイストムが幻影旅団をマークしていて、逮捕を狙っていたのかというと少し微妙なところ。
先述の通りミザイストムが「犯罪を刈り取り、発生を防ぐハンター」なのだとしたら、すでに数え切れないほどの強盗・殺人を犯している幻影旅団はハントの対象となるのでしょうか・・・?
仮に旅団メンバーの一人を逮捕できたとしても、死刑か終身刑ほぼ決定でしょう。弁護の余地がなさそうです。
いや、旅団創設期メンバーは流星街出身で出生が確認できない人物(戸籍の上では存在しない人物)。法で裁けない可能性すらあります。
あくまでも法廷で戦おうという意思を持っていそうなミザイストムとしては、幻影旅団を捕まえても得はなさそうです(懸賞金をもらえるくらい)。
おそらくミザイストムは、犯罪が横行する界隈に足を踏み入れる仕事柄、流れで幻影旅団の情報も得ていただけかもしれませんね。
積極的に情報を取りにいっていたというよりは、小耳に挟んだみたいな。
熟練のハンター=ミザイストム?
ただこの考察だと、ミザイストムがカルトの入団を知っていたのは「何となく噂話を聞いた」という、面白くないオチになってしまいます。
考え方を変えてみましょう。
幻影旅団がすでに凶悪な犯罪を何件も起こしているとしても、今後やらかす未来の犯罪は抑止できるはず!
そのような思いからミザイストムは何年も幻影旅団を追い続けていた・・・
という前提で考察を進めてみます。
この前提も根拠なく考えたわけではありません。まず思い出してほしいことがあります。
ゴンがハンター試験会場に向かう船に乗ったときのこと。
乗り合わせたクラピカから「幻影旅団を追っている」ことを聞かされた船長が、旅団のことを「熟練ハンターでもうかつに手が出せない」と評価していましたよね。
この熟練ハンターがミザイストムの可能性はありませんか?
時系列的にも矛盾しない考察ができます。
ミザイストムの年齢は、見た目や物腰からすると30代中盤〜40代くらい。
何歳でプロハンターになったのかはわかりませんが、ゴンやキルアが10代でプロになっていることを考えると、長ければ20年以上のキャリアがあることになります。
次に、幻影旅団が結成したのが何年前かも考えましょう。具体的な年数は作中で明らかになっていませんが、何となく予想は立てられます。
ヨークシンシティにて、ノブナガはパクノダに「5年10年の付き合いじゃあるめぇ」と言っていました。
ただ2人は流星街出身なので、5年10年という表現には旅団結成前からの付き合いも含まれている可能性があります。
この年数が幻影旅団の活動期間かどうかはこの時点で断定できません。
ヒントとなるのは、クロロが幻影旅団の掟を創設メンバーに話しているシーンですね。おそらく結成した直後くらいのシーンだと思われます。
この時のメンバーの年齢をみると、10代中盤〜20代前半くらいでしょうか?
クロロ初登場時の年齢が26歳ということを考えると、このシーンが20年以上前ということはないでしょう。
幻影旅団は結成から10年前後の組織だと予想できます。
そして幻影旅団がクルタ族を襲ったのは、ヨークシンシティ編の時点で4〜5年ほど前。つまり幻影旅団の結成は、ハンターハンター開始時点の4年以上、長くても十数年ほど前と予想できますね。
仮に幻影旅団が活動を開始した直後からミザイストムがマークしていて、それ以来ずっと追いかけているとしても時間的な矛盾は生まれません(ミザイストムのハンター歴が20年ほどあれば)。
「熟練のハンター=ミザイストム」で、幻影旅団の情報は常に仕入れていたのでカルトの入団も知っていた。
こう考えられなくもないわけです。
情報源はハンター情報サイト
幻影旅団やゾルディック家の情報は、一般人が入手できるものではありません。
彼らの情報がある場所といったら、おそらくハンター情報サイトでしょう。
ハンターライセンスを持つプロハンターだけがアクセスできるサイトですね。
もしミザイストムがカルトの情報を得るとしたら、ハンター情報サイトからと考えるべきでしょう。
もちろんミザイストムもプロハンターですから、サイトは利用できるはずです。
カルトの情報料は超高そう
しかし、この考察を進める上で考えておきたい点があります。
それは「幻影旅団に入団したカルトの情報をハンターサイトで手に入れるとすると、凄まじい金額が必要なのではないか」ということ
その理由は2つあります。
1.ゾルディック家の顔写真は1億ジェニー
ゾルディック家に乗り込もうとしてた賞金稼ぎの話では、家族の顔写真ですら1億ジェニーの賞金がかけられているとのこと。
正確にターゲットを暗殺し、誰もその姿を見た者がほとんどいないことから、ゾルディック家の面々にはこれだけ高額な賞金がかけられているのでしょう。
カルトは年齢的に(10歳前後?)暗殺者としての歴が浅いと思いますので、賞金がかかっているかは微妙なところ。
しかし、イルミが十老頭を暗殺した時も一緒に任務についていましたし、すでに高いレベルの念を習得していることを考えても、闇社会ではそこそこ有名な可能性はあります。
もしこの考え通りだとすれば、カルトの顔写真や有力情報にも高額な賞金がかかっていると考えられるでしょう。
関連記事:【ハンターハンター】キルアの顔写真にも懸賞金がかかっているのか?考察してみた!
2.幻影旅団のメンバー個々の情報料は1億+別料金
ゴンたちがヨークシンシティで幻影旅団を捕まえようとしていた時、ハンターサイトで幻影旅団の情報を手に入れるには1億ジェニーは必要だと会話していました。
さらにキルアの話では、団員個別の情報は別料金がプラスされてさらに高額になるとのこと。
トータルで1億数千万ジェニーってところでしょうか?
これだけの値が付くのは、旅団員の居場所を個別に特定する難しはもちろん、一人を捕まえれば他のメンバーも芋づる式に捕まえられる可能性があることも理由でしょう。
メンバー個別の情報は、実質的に幻影旅団全体の情報にもつながってきます。
もちろん、カルトも例外ではありません。幻影旅団である以上、カルトを追えば他の団員のしっぽつかめるかもしれません。
ハンターサイトでカルトの情報が出回っているとしたら、他の団員と同じくらいの懸賞金がかかっていても不思議ではありません。
さらにカルトはゾルディック家でもあります。その情報料はもしかすると他の団員の比じゃないのでは?
実際にどのような計算で賞金額が決まるのかはわかりません。が、カルトの情報は懸賞金ハンターや犯罪ハンターとしては喉から手が出るほど欲しいはず。
1億どころか2〜3億かけてもいいという者もいそうですね。
何せマフィアが幻影旅団にかけた懸賞金が1人20億ジェニーでしたから。
捕獲・暗殺につながる有力情報に1億払うくらい安いもの・・・(金銭価格がおかしくなりそう)
ミザイストムならカルトの情報料も余裕で払える?
ハンターハンターの作中では、登場人物たちが億単位の金額で取引してるシーンが多々あります。
だから「プロハンターになれば数億ジェニーくらい簡単に稼げる」なんて思ってしまいがちですが、そうでもないようです。
プロハンターになったゴンとレオリオも、旅団の情報提供料を売り買いするための金策に苦労していました。
さらにハンター教会には、自分の力では仕事が獲得できないことからパリストンに仕事を紹介してもらっていた「協専ハンター」たちも多数います。
ハンターハンターの世界といえど、数億ジェニーは間違いなく高額。プロハンターになってもそう簡単に稼げる金額ではないでしょう。
ただ、ミザイストムは二ッ星ハンターでハンター協会幹部・十二支んの一人。プロハンターの中でもトップクラスです。
肩書きだけ見れば、ゴンの父親・ジンと同等ですね。
そのジンは、暗黒大陸に乗り込むためにビヨンド=ネテロの部下たちから信頼を得る
ために、ビヨンドが提示した報酬の2倍の額を関係者全員に払うと言っていましたね。
実際に数十億単位のお金をポンポン振り込んでました。
ミザイストムがジンと同じレベルの功績を残しているハンターなのだとしたら、やはり億単位のお金くらい余裕で動かせてしまうのでは・・・?
ジンは歴史的な遺跡の発掘や保護など、ミザイストムの専門分野では残しにくいレベルの功績を立てていますから、懐に入る金額は違うかもしれません。
しかし、ミザイストムも警備会社のシャッチョさんですからね。きっとお金持ちでしょう(先入観)。
一人捕まえれば20億ジェニーになるかもしれない幻影旅団への初期投資だと考えれば、情報料に数億くらいポンと払ってしまうのでは?
ミザイストム独自の情報ルートがある?
あるいは、ミザイストムほどになると懸賞金のかかった情報なんて買う必要がないかもしれませんね。
犯罪ハンターとしての歴が長ければ、闇社会をよく知る情報屋とのつながりの一つもあるでしょう。
その情報屋からは、もちろんタダでとは言いませんが、懸賞金を払うよりは確実に安い金額で情報提供してもらえる・・・なんて可能性も考えられます。
つまり、ミザイストム独自の情報ルートを持っているということですね。
そして、過去にミザイストムが裁判で不起訴にした無法者たちに闇社会の情報を提供させていたりしたら面白いですね!
不起訴の恩として常に情報をくれる人材がいると!
そういえばジンも、過去に遺跡発掘を一緒にやっていた仲間たちが未だに情報をくれると言っていましたよね。
ミザイストムも同じように、仕事で関わってきた人たちが情報をくれているのかも?
ハンター協会上層部がゾルディック家とつながっている?
もう一つ考えられる説も書いておきます。
ハンター協会上層部がゾルディック家とつながっている可能性について。
元会長のネテロは、キメラ=アントに占領された宮殿に乗り込む際、昔からの知人であるゼノに協力してもらっていました(もちろん巨額の費用をはたいて)。
2人の関係について詳細は不明ですが、以前から何らかの形で交流があったようです。
さらにゾルディック家はイルミもキルアもハンター試験を受けており、2人とも無事合格。力のあるハンターとなりました。
過去にはゼノ、シルバもハンター試験を受けていたとしたら、試験を運営するハンター協会にとってゾルディック家はお得意様ですよね。
元会長と知り合いで、プロハンターも多数いるゾルディック家・・・
ネテロのみならず、協会上層部とつながっていてもおかしくないのでは?
その上層部とは、もちろん十二支ん!
お得意様なので、ゾルディック家の情報はゼノかシルバから十二支んにいろいろと入ってくる!
もちろんカルトの旅団入りも。
その流れでミザイストムもカルトのことを知っていた(イルミは入団したばかりなのでゼノ、シルバも知らなかった)。
こんな考察も面白いかなと思います。
しかし、これでミザイストムがカルトの逮捕に乗り出したら、ゾルディック家はブチ切れでしょうね。
カルトはキキョウのお気に入りみたいですし、キキョウとシルバは仲良しですから、一家総出で教会を攻撃しにくるかも・・・?
関連記事:【ハンターハンター】キルアのハンター試験合格の裏にあるネテロとゾルディック家との癒着
ミザイストムの独自ルート説が有効か?
ここまで盛り上がってきた考察に水を差すようで申し訳ありません。
ミザイストムがカルトの旅団入りを知っていたことの、私の答えとしては、
ミザイストムは幻影旅団を追っておらず、カルト入団の情報は独自ルートで耳にしていた程度だった
という考察が一番有力かなと思います。
もしミザイストムが幻影旅団を長年追っていたとしたら、新入りのカルト、イルミだろうが出会い頭に捕まえていたと思います。
しかしそのようなことはせず、移動を促すだけでしたよね。「カルト・イルミを手がかりに幻影旅団を捕獲する」なんて考えはありませんでした。
幻影旅団を捕まえようとしている者の行動とは思えないんですよね。
さらに追っていない犯罪者の情報を、数億ジェニーもかけて手に入れるかというと、これも微妙なところ。
犯罪抑止のためとはいえど、ほぼ逮捕不可能な幻影旅団の新情報が流れるたびに億単位のお金を払っていたのでは、さすがのミザイストムでも破産してしまうでしょう。
これらの点から、ミザイストムがカルトの入団を知っていたのは、独自のルートから情報を安く(もしくはタダで)手に入れたか、小耳に挟んでいたのだと私は考えました。
確保したカルト、イルミにミザイストムが旅団のことを尋問し、イルミがペラペラしゃべってしまってカルトが制止する・・・みたいな流れになったら話は別ですけどね。